じょじ
DOODLEはちたいその昔、まだオレたちが仲良しだった頃の話だ。
喧嘩したオレたちが仲直りをする切っ掛けはキスだった。頬へのキス。それを始めたのは弟からだ。母はそれを見て嬉しそうに「可愛い」と言って止めなかったし、オレも弟にそうされるとそれ以上怒ることが出来なくて許してしまう。キスした後に、眉毛を下げて情けない顔でしょんぼりとする弟を見れば、仕方がねぇな、という気になってしまうのだ。
それが途切れたのはオレがアイツらに【躾】をするようになったからだった。母が死んでオレが家長ともなれば、甘やかしてばかりじゃいられない。今まで許していたことも厳しく対応しなくては。そう考えて接しているうちに、いつしか嫌われてしまったらしい。漸くそれを知ったオレはガキの頃の思い出だけを胸に家を出た。きっとアイツらにとってそれが一番いいだろう。そう思っていたから。
2984喧嘩したオレたちが仲直りをする切っ掛けはキスだった。頬へのキス。それを始めたのは弟からだ。母はそれを見て嬉しそうに「可愛い」と言って止めなかったし、オレも弟にそうされるとそれ以上怒ることが出来なくて許してしまう。キスした後に、眉毛を下げて情けない顔でしょんぼりとする弟を見れば、仕方がねぇな、という気になってしまうのだ。
それが途切れたのはオレがアイツらに【躾】をするようになったからだった。母が死んでオレが家長ともなれば、甘やかしてばかりじゃいられない。今まで許していたことも厳しく対応しなくては。そう考えて接しているうちに、いつしか嫌われてしまったらしい。漸くそれを知ったオレはガキの頃の思い出だけを胸に家を出た。きっとアイツらにとってそれが一番いいだろう。そう思っていたから。