かもめ
DOODLE過去作。20190522【呪】家歌が手を繋ぐ ゆるりと意識が浮上して、家入硝子は自分が飲み会の喧騒の中にいたことを思い出した。いつの間にか少し眠っていたらしい。頭の奥がずんと鈍く痛む。座敷に座ったままのせいか、脚が僅かに痺れている。酒の席で寝落ちなんて滅多にやらかさないのに、ここ最近の寝不足が祟ったか。覚醒を促すためにぎゅっと目を瞑ると頭痛が酷くなった。
目が覚めたのに身動きが取れないのは、隣の女性も家入に体重を預ける形で寝入っているからだ。アルコールと眠気でとろりと緩くなった思考に任せて、歌姫先輩、と甘えて彼女にもたれかかったのは覚えている。家入よりも少し背の高い庵歌姫の肩は、隣に座って頭を預けるのに丁度いい高さだった。どうやらそのまま眠ってしまった後に、庵の方も家入に寄り添ったまま寝落ちたらしい。
2008目が覚めたのに身動きが取れないのは、隣の女性も家入に体重を預ける形で寝入っているからだ。アルコールと眠気でとろりと緩くなった思考に任せて、歌姫先輩、と甘えて彼女にもたれかかったのは覚えている。家入よりも少し背の高い庵歌姫の肩は、隣に座って頭を預けるのに丁度いい高さだった。どうやらそのまま眠ってしまった後に、庵の方も家入に寄り添ったまま寝落ちたらしい。