a_ma_me
DOODLE現パロ 太史慈(13)孫策(6)孫権(0)慈と策 頬と瞳をぴかぴかさせて、隣家の少年がにっかり笑う。
春の陽射しというより、もう夏がやってきたかのような、無邪気に煌めいた笑みだ。
「おれ、太史慈のランドセルもらうぜ!」
「……はあ、」
期待していた返答ではなかったのか、先ほどまでのきらきらとした表情がみるみるうちに萎んで、それがぜんぶ唇に集まって、つんと尖った。
もうすっかり暖かくなってきて、梅と桜のあいだの時節だ。太史慈は中学生になる。
「あなたは先日新しいかっこいいものをお父上に買ってもらったではないか、あの、黒に赤い刺繍のやつを」
見上げてくる孫策のまえで、太史慈はすこし、屈んだ。
家族総出でランドセルを選びに行くというところに、なぜか隣人の太史慈も同行したのがもう一年も前だったか。
1230春の陽射しというより、もう夏がやってきたかのような、無邪気に煌めいた笑みだ。
「おれ、太史慈のランドセルもらうぜ!」
「……はあ、」
期待していた返答ではなかったのか、先ほどまでのきらきらとした表情がみるみるうちに萎んで、それがぜんぶ唇に集まって、つんと尖った。
もうすっかり暖かくなってきて、梅と桜のあいだの時節だ。太史慈は中学生になる。
「あなたは先日新しいかっこいいものをお父上に買ってもらったではないか、あの、黒に赤い刺繍のやつを」
見上げてくる孫策のまえで、太史慈はすこし、屈んだ。
家族総出でランドセルを選びに行くというところに、なぜか隣人の太史慈も同行したのがもう一年も前だったか。