みあ@A氏
DONEしいなの日ということでしいなの話を書いたつもり…異論は受け付けない!隠居庵にてしいなを拾ったのは20年近く前だった。
その日、頭領として前線に経つことが少なくなってきたイガグリは、身体のなまりを気にしてガラオキアの森で1人修行していた。いくつかのメニューをこなした後、休憩で遊びがてらクナイを的に精緻に投擲していると、赤子の鳴き声が茂みの向こうから聞こえた気がした。基本的にはオゼットの木こりでもない限り、人はガオラキアの森には立ち入らない。聞き間違えかと思ったが、イガグリの耳は確かに人間の赤子の声を拾っている。クナイを投げる手止め、耳をすませば、方角と大体の距離が分かった。興味を引かれるままそこへ向かってみると、蓋付きの籐籠が目に入った。蓋を開けてみて思わず目を見張った。白い布で包まれた生後間もない人間の嬰児が入っていたのだ。目に見えてわかるくらいに衰弱しており、修行で研ぎ澄まされた聴覚を持つイガグリで無ければ見つけられなかったかもしれない。
4069その日、頭領として前線に経つことが少なくなってきたイガグリは、身体のなまりを気にしてガラオキアの森で1人修行していた。いくつかのメニューをこなした後、休憩で遊びがてらクナイを的に精緻に投擲していると、赤子の鳴き声が茂みの向こうから聞こえた気がした。基本的にはオゼットの木こりでもない限り、人はガオラキアの森には立ち入らない。聞き間違えかと思ったが、イガグリの耳は確かに人間の赤子の声を拾っている。クナイを投げる手止め、耳をすませば、方角と大体の距離が分かった。興味を引かれるままそこへ向かってみると、蓋付きの籐籠が目に入った。蓋を開けてみて思わず目を見張った。白い布で包まれた生後間もない人間の嬰児が入っていたのだ。目に見えてわかるくらいに衰弱しており、修行で研ぎ澄まされた聴覚を持つイガグリで無ければ見つけられなかったかもしれない。