かもめ
DOODLE過去作。20201006【hrak】瀬+耳とコーヒー「ほい、これで良かった?」
その言葉と共に、プラスチック製のカップが目の前の小さなテーブルに置かれた。
「ありがと。幾らだった?」
「んーっと、ちょっと待って」
レシート仕舞っちまった、と眉間に皺を寄せながら、瀬呂は耳郎の向かいの椅子に腰掛ける。耳郎に差し出したカフェラテと反対の手に持ったカップの中身は、アイスコーヒーのようだ。同級生でブラックコーヒーを飲める人物に出会ったのは、これが初めてかもしれない。
「芦戸から連絡きた?」
「さっき来た。あと20分くらいで着くって」
「20分かあ。微妙な時間だな」
瀬呂は店内にある洒落た時計を見上げて言った。耳郎も頷きながら、カフェラテのストローを唇に咥える。吸い込んだ液体は、思っていたよりも苦かった。
1657その言葉と共に、プラスチック製のカップが目の前の小さなテーブルに置かれた。
「ありがと。幾らだった?」
「んーっと、ちょっと待って」
レシート仕舞っちまった、と眉間に皺を寄せながら、瀬呂は耳郎の向かいの椅子に腰掛ける。耳郎に差し出したカフェラテと反対の手に持ったカップの中身は、アイスコーヒーのようだ。同級生でブラックコーヒーを飲める人物に出会ったのは、これが初めてかもしれない。
「芦戸から連絡きた?」
「さっき来た。あと20分くらいで着くって」
「20分かあ。微妙な時間だな」
瀬呂は店内にある洒落た時計を見上げて言った。耳郎も頷きながら、カフェラテのストローを唇に咥える。吸い込んだ液体は、思っていたよりも苦かった。