すべてはアンタをスターにする為に「司くん!!『司!!』」
えむと寧々が彼の名前を咄嗟に呼びかけ、敵軍の指揮官がこの戦で勝利を確信し大きく口角を上げたのは同じタイミングで。
『チッ、だから僕は嫌だったんだ!!』
そしてこの都のシンボルであり観光名所の時計塔から大きな銃声がしたのもほぼ同時の出来事。
一瞬の出来事が次から次へと重なった結果として、司の頭を撃ち抜くはずだった弾丸は、何者かに撃ち落とされ地面に転がっている。何が起こったのか、それを瞬時に理解したのはえむと寧々、そして類と今戦でターゲットにされた司の計4名のみ。敵軍の指揮官に至っては空いた口が塞がらない、この言葉がぴったりな様子だった。
「類、このままだとショーはあと何分で終われそうだ?」
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