Recent Search
    You can send more Emoji when you create an account.
    Sign Up, Sign In

    jil85045373

    @jil85045373

    軽めのものもポンポンアップできる場所として。
    使い勝手がよさそうならベッターのもこっちに移行するかも……?

    ☆quiet follow Send AirSkeb request
    POIPOI 124

    jil85045373

    ☆quiet follow

    #たかぎん春のちゅー祭り

    続きました。
    前回までのあらすじ。
    坂田が過去に戻って高杉にほっぺチューしてもらわないと消えてしまう……!頑張れ坂田!
    終われるか……この春が終わるまでに。

    過去に戻って高杉に頬にチューしてもらわないといけない話2(高銀)例えばの話である。
    「助けてくれ高杉!実は俺は未来から時間逆行してきてて、高杉にほっぺにチューしてもらわないと消えちまうんだ!」
    と、素直に打ち明けたとして、「そうか、わかった」と、高杉が頷いてくれる可能性の確率について、わざわざ語る必要はあるだろうか。
    否。
    100パーセントの確率でドン引きながら、「ああ、ついに脳にまで糖分が回ったのか」と、いっそ哀れみの目を向けられるに違いない。
    俺だってそう思う。
    というか、普通に怖い。
    しかも、恋愛関係でもななんでもない。
    ただの、腐れ縁の幼なじみ相手にである。

    「おっと、足が滑った!」
    そんな俺はやけくそになって、この時代に来てから何度目かの高杉に向かってフライアウェイ!
    そして、ひょいと避けられてそのまま廊下に顔面からダイビング!
    「テメェ!何避けてやがんだ!」
    「避けるに決まってんだろ阿呆」
    本日何度目かの俺の決死の「曲がり角でうっかり事故ったアタック作戦」はことごとく、この空気を読めない低杉のせいで不発に終わっていた。
    「なんなんだ、テメェはさっきから」
    「別になんもねーし?」
    「ざけんな。用があるならはっきり言え。鬱陶しい」
    これみよがしにため息を吐く高杉は、当然ながら、現代の高杉よりもずっと若い。
    かすかに幼さの残る顔は、非常に不本意ながらも、俺がこの男への恋心を自覚した頃の高杉だ。
    「あ?なに見てんだ」
    「見てねーよチビ!いい気になるな低杉!」と、悪態を付きそうになるのを、ぐっとこらえる。
    今は耐えるのだ坂田銀時。
    「高杉ー、ちょっとほっぺに出来物できちゃってさあ、見てくんねぇ?」
    「は?なんで俺が?」
    「いいから!なんかさ!もうかゆくて!かゆくて眠れないの!」
    「はあ?」
    露骨に猫なで声を出す俺に怪訝な顔をしつつ、高杉が俺の頬に顔を近づける。
    そういう甘さがお前の命取りだ高杉!
    「おーと、貧血かな!思わず倒れちゃった!」
    そのまま高杉に向かって倒れ込む。
    これで頬キッス・チェックメイトだ!
    あばよ初恋の高杉!俺は現代に戻ってやるぜ!
    「おお!金時!高杉!こんなところにいたがか!おっととと!足が滑って二人にぶつかってしもうたぜよ!」
    「うわ!」
    「どわっ!」
    突然、真横からの第三勢力による衝突により、
    高杉ともつれ込むようにして倒れ込む。
    床に背中をしたたかに打ちつつも、なにやら頬にふにょんとした感触。
    (お……これはミッション成功か!?)
    うっすらと目を開けば、黒いモジャモジャがそこに見えた。
    「なにしてくれてんだ、テメェエエ!」
    上に被ったままの辰馬を蹴落として、そのまま足蹴にして庭に蹴り落とす。
    「なんで、テメェが俺のマシュマロほっぺに事故ちゅーしてくんだふざけんなボケ!」
    「いだだっ!そんな怒ることなかろう!事故じゃしいだだだ!ちょ、蹴るのやめっ」
    「下らねェ。俺はもう戻るぜ。辰馬は後で殺す」
    「え、なんでワシさらっと殺害予告されたの?」
    俺と辰馬に潰された形の高杉が額に青筋を浮かべながら、辰馬を一蹴りすると、そのままよく分からない怒気を滲ませた背中を向ける。
    「あ!ちょっと待て高杉」
    「あ?」
    「なんだ、貴様らこんなとこにいたのか!おおおっと!こんなところにバナナの皮が!すってこんころりんしてしまい、銀時と高杉を巻き込んで転んでしまった!」
    「げ!」
    「うっ!」
    再びのバカによる衝撃に床に沈み込む俺と高杉。
    そして今度は唇にふにょんとした感触。
    ん……?
    唇に?
    おそるおそる目を開く。同じく目を見開いた高杉の顔が、そこにあった。
    いや、てか、これ、近っ、てか、え……。
    「ナニ口にしてやがんだてめぇは!」
    思わずその顎にアッパーカットを決めてしまったのは、花も恥じらう十七歳の初心な男心として、致し方ないことだった。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    💕👏❤☺☺☺💋💋☺💋☺💞💞💞💞💞💖💖💖☺💘😭😭💞❤💕🌋🌋💖💖☺☺☺👍☺❤❤☺💯☺🌋💖💖💖💖💖💖💖
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    related works

    recommended works