まじょのしゅうかい
「いい?チトセ、あんたが行きたい行きたいって駄々こねるからしかたな〜〜く連れてってあげるけどね」
呪い事件(別にいうほど事件でもないがオレにとっては大事件なのでそう呼んでいる)から一夜明け、オレは再びこの塔へやって来た。今日はいつもとは違う。なんたって今は昼だ。普段なら午後の訓練が終わってからここに来るが、フウカからの命令で今日は一緒に昼ご飯を食べることになっていた。しかもピクニック仕様。
カーペットの上に薄い敷物を敷いて、セシルさんが作ってくれたのか、バスケットの中にはスコーンにサンドイッチ、キッシュにバターやジャム、他には食器セットのようなものまでしっかり詰め込まれていた。何年ここで過ごしているのか分からないがフウカのワガママに迅速に対応出来ているのは流石としか言いようがない。以前甘やかすなとお言葉を頂いたが、セシルさんも相当だと思う。
18014