SCP-0616-PY "シグとまもの"アイテム番号:SCP-0616-PY
オブジェクトクラス:Euclid
特別収容プロトコル:SCP-0616-PY-1はサイト-▇▇内の市街地に似せた地域で自由に過ごさせることが許可されています。もしSCP-0616-PY-1の近くにSCP-0616-PY-2が出た場合はすぐにきゅーり担当員に知らせ、できる限りすぐにSCP-0616-PY-1から離し、また、SCP-2424-PY-1らを用いて"ぷよ勝負"を行い、無力化させることになっています。
また、SCP-0616-PY-1との会話はきゅーり担当員に許可をとった上で許されています。もし、SCP-0616-PY-1がSCP-0906-PYの事を話した場合、すぐにSCP-0616-PY-1に記憶処理をした上でSCP-0616-PY-1がメモしたSCP-0903-PYに関するものは全て焼却処分してください。
説明:SCP-0616-PYは財団に友好的な態度を見せる10代くらいの人型実体(以下SCP-0616-PY-1と呼称)と財団に敵対的な態度を見せる年齢不明の人型実体(以下SCP-0616-PY-2と呼称)です。SCP-0616-PY-1とSCP-0616-PY-2は生物学的には普通のヒトと類似しています。
SCP-0616-PY-1とヒトとの最も顕著な相違点は、左腕が少し黒の交じった赤色になっているところです。その左手からはSCP-0616-PY-2ほどでは無いが同様の"チカラ"と魔力を持っているようです。SCP-0616-PY-1は左腕に対して、「気づいたらこうなっていた」等と言っており、いつ、何が原因で赤くなったかは分かっていませんが、SCP-0616-PY-2と関係があると考えられています。また、SCP-0616-PY-1に"ぷよ勝負"をさせることは全面的に禁止されています(事故0616-PYを参照)
SCP-0616-PY-2とヒトとの最も顕著な相違点は、SCP-0616-PY-2はヒトとは並にならない"チカラ"と魔力を持っているところです。その"チカラ"と魔力は、サイト-▇▇の一部を破壊したこと(発見-0616-PY-2を参照)や、SCP-0616-PY-1の証言(インタビュー記録-2を参照)などから、K-クラスシナリオを引き起こすことが出来るほどの強大なものだと考えられています。また、SCP-0616-PY-2は古代に▇▇によって本の中に封印されていました。
また、SCP-0616-PY-2はSCP-0616-PY-1を「自分の片割れ」だと呼んでおり、稀にSCP-0616-PY-1に近づき、そのからだを奪おうとします。それを止めるにはSCP-2424-PY-1らを用いて"ぷよ勝負"をし、勝つことで無力化することが出来ます。
発見-0616-PY-1:SCP-0616-PY-1はサイト-▇▇の周辺にいるのをきゅーり担当員によって発見されました。発見当初、SCP-0616-PY-1は酷く混乱した様子で「ここはどこ」「みんなは?」等と話していました。
以下はその当時の様子の録画です。
─再生──────
SCP-0616-PY-1「あれ…?ここはどこだろう。」
きゅーり担当員がSCP-0616-PY-1に近づく。
きゅーり担当員「あの、ちょっといいかな?」
SCP-0616-PY-1「あ…あの、ここは、どこなの?」
SCP-0616-PY-1は少し脅えている。
きゅーり担当員「ここは▇▇県▇▇市の▇▇町だよ。君はこんなところで何をしてるのかな?」
SCP-0616-PY-1は周りをきょろきょろしている
SCP-0616-PY-1「わからない。きづいたらここに。ねぇ、ほかのみんなは??どこ?」
きゅーり担当員「ほかのみんなっていうのは誰の事なのかな?」
急にSCP-0616-PY-1の様子がおかしくなる。
SCP-0616-PY-1「みんな…みんなはみんな………みんながいない、どこにいるの。くろ¹は、どこ?みんな、みんなは。どこ。みんな……みんなは……」
きゅーり担当員「私の質問に答えてくれると嬉しいんだけど…」
SCP-0616-PY-1「みんなどこいっちゃったの。どこ、ここは。みんなは?こわい。ひとりじゃこわいよ…」
SCP-0616-PY-1はその場に踞る。
きゅーり担当員「……この子の左手等…色々気になるところはあるな……一旦サイト-▇▇に連れていこう。ほら、おいで。」
SCP-0616-PY-1は酷く混乱した様子でいる。
─終了───────
その後、SCP-0616-PY-1には鎮静剤を投了した上でまたインタビューが取られました。詳しくはインタビュー記録-1を参照してください。
インタビュー記録-1
質問者:きゅーり担当員
回答者:SCP-0616-PY-1
前記:この頃はまだSCPとして登録されていなかったのできゅーり担当員は彼のことを「シグ」と呼称しています。また、この時SCP-0616-PY-1には鎮静剤を投与しています。
─再生────────
きゅーり担当員「えーっと、おちついたかな?」
SCP-0616-PY-1「うん…おちついた…ありがとう」
きゅーり担当員「ならよかった!じゃあ君に色々聞いていきたいことがあるんだけど、まず名前を教えて欲しいな!」
SCP-0616-PY-1「なまえ…?シグ」
きゅーり担当員「いい名前だね!シグくんって呼ばせてもらうね!」
SCP-0616-PY-1「うん、わかった。」
きゅーり担当員「じゃあまず1個目の質問なんだけど、君のその左腕はどうなってるのかな?」
SCP-0616-PY-1「しらない。きづいたらこうなってた。」
きゅーり担当員「き…きづいたら…かな?」
SCP-0616-PY-1は頷く。
きゅーり担当員「そ、そっか…んー…じゃあ、その左腕はただ赤いだけなの?なにか普通じゃない"チカラ"とか持ってたりする?」
SCP-0616-PY-1「"チカラ"……よくへんたいとか²にいわれてた。『おまえのその左手の"チカラ"…俺がいただく!』とか……」
きゅーり担当員「(1秒間の沈黙)…つまり、その左手には何かしらの"チカラ"があるってことかな?」
SCP-0616-PY-1「うん。あとなんかまりょくもあるっていってた」
きゅーり担当員「なるほど……じゃあ2個目の質問なんだけど、君は一体どうやってここに来たのかな?」
SCP-0616-PY-1「…わからない。むしとりをしてたら、ここにいた。」
きゅーり担当員「ふむふむ…君がいたのはどんな所なのかな?」
SCP-0616-PY-1「プリンプタウンっていうところにすんでた」
きゅーり担当員「そうなんだ!プリンプタウンでは何をしてたのかな?」
SCP-0616-PY-1「がっこうにいってた。アミティやメガネ達²と一緒に魔法の勉強してた。」
きゅーり担当員「ふむふむ…それで?ほかには何かあったかな?」
SCP-0616-PY-1「あとは…くろ¹と一緒に暮らしてた」
きゅーり担当員「その"くろ"っていうのは誰かな?」
SCP-0616-PY-1「(3秒間の沈黙)…えっと…その……」
きゅーり担当員「んー…恥ずかしくて言えないことなのかな?恥ずかしいのなら言わなくていいんだけど、なるべく教えて欲しいなあ」
SCP-0616-PY-1「(5秒間の沈黙)…くろ¹が、いる。」
きゅーり担当員「え?」
SCP-0616-PY-1「くろ、くろ¹にあわないと。」
SCP-0616-PY-1が急に暴れ出す。
SCP-0616-PY-1「[削除済み]。[削除済み]。」
きゅーり担当員「う、うわぁっ!!ちょ!!警備員!!この子を取り押さえて!!」
─終了──────
この後、SCP-0616-PY-1には記憶処理を施され、またSCP-0616-PYとして収容されることになりました。
補遺-0616-PY-1:SCP-0616-PY-1と【"くろ"には何かしらの関係があるとみて調査を続けられています。】SCP-0906-PYには恋人という関係があることがわかっています。詳しくはSCP-0906-PYのインタビュー記録-1を参照してください。
発見-0616-PY-2:SCP-0616-PY-2はSCP-0616-PY-1がサイト-▇▇内の森の中で虫取りをしてる時に監視をしていた警備員によって発見されました。以下はその時の防犯カメラの映像と音声データです。
─再生───────
SCP-0616-PY-1「むしだー。まてー。」
SCP-0616-PY-2「みつけたぞ…!!」
SCP-0616-PY-1が振り向く。
SCP-0616-PY-2「我が半身…このときを待っていた!!」
SCP-0616-PY-1「(3秒間の沈黙)…あや…」
SCP-0616-PY-2が左手を横に出す。
SCP-0616-PY-2「今日こそはお前の身体を頂く!!」
SCP-0616-PY-1は怯えた顔をする。
SCP-0616-PY-2「どうした?抵抗しないのか??」
SCP-0616-PY-1は何かを考えている。
そこに武装部隊が現場に駆けつける。
SCP-0616-PY-2「なっ?!これは一体…?!」
SCP-0616-PY-1が武装部隊の方に逃げる。
SCP-0616-PY-1「ざいだんのひと…たすけて…!ぷよ勝負でたおして…!」
─終了──────
その後、武装部隊が"ぷよ勝負"をして無力化し、SCP-0616-PY-2に指定されました。また、その際にサイト-▇▇の一部がSCP-0616-PY-2によって破壊されました。その後、きゅーり担当員によってSCP-0616-PY-1にSCP-0616-PY-2についてのインタビューが行われました。詳しくはインタビュー記録-2を参照してください。
インタビュー記録-2
質問者:きゅーり担当員
回答者:SCP-0616-PY-1
前記:このインタビューはSCP-0616-PY-2の情報を聞き出すために行われたインタビューです。
─再生─────
きゅーり担当員「えー、今からインタビューを始めます」
SCP-0616-PY-1「おねがいしまーす」
きゅーり担当員「んーと、まずは君の元に現れたあの人について、教えてくれるかな?」
SCP-0616-PY-1「あれはあやだよー」
きゅーり担当員「あやって言うの?」
SCP-0616-PY-1「ぼくはそうよんでるの。あやはぼくにあうとすぐにぷよ勝負をしてくるの」
きゅーり担当員「へぇ…他には何かあるかい?」
SCP-0616-PY-1「あとはー、すごい"チカラ"とまりょくをもってる」
きゅーり担当員「すごい"チカラ"と魔力…?それは君の左手のと同じ"チカラ"かい?」
SCP-0616-PY-1「たぶんそうだよ。たしかあやの"チカラ"はすべてだすとやばいっていってたきがする」
きゅーり担当員「やばい……それはどれくらいか具体的に言える?」
SCP-0616-PY-1「んーと…とりあえずすごい"チカラ"だよ。ほんらいの"チカラ"をだすとなんかすごいことになるってきいたことがある…だれからきいたっけ……」
きゅーり担当員「(5秒間の沈黙)…もう大丈夫だよ。次の質問するね。その"あや"っていう人はどうして君に近づくのかな?」
SCP-0616-PY-1「…ぼくのからだをうばうため、だって」
きゅーり担当員「…?どうゆうことかな?」
SCP-0616-PY-1「わからない、けどぼくのからだをうばおうとしてるのはたしかだよ。ぼくのからだをうばえば、ほんらいの"チカラ"をだすことができるって。」
きゅーり担当員「なるほどね……本来の"チカラ"……つまり君に"あや"っていう人は近づかせない方がいいってことかな」
SCP-0616-PY-1「うん、もしまたきたら"ぷよ勝負"してくれる?」
きゅーり担当員「うん!それじゃあインタビューを終了するね。」
─終了────────
事故0616-PY:
─ 日付:20▇▇年▇月▇日 ─
場所:サイト-▇▇
概要:およそAM11:00頃、SCP-0616-PY-1の元にSCP-0616-PY-2が出現した。サイト-▇▇の森の奥で、警備員が防犯カメラで発見し、武装部隊を派遣したが場所が遠く、到着が遅れてしまった。SCP-0616-PY-1は"ぷよ勝負"を拒んでいたが武装部隊がなかなか来ないため、SCP-0616-PY-1は"ぷよ勝負"を行った。"ぷよ勝負"中にSCP-0616-PY-1が放った魔法によりサイト-▇▇が半壊した。SCP-0616-PY-2は無力化されたが、サイト-▇▇へのダメージが大きく、収容されていた▇体のSCPが収容違反を起こしました。
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事故0616-PYの後、収容違反したSCPは無事再収容されました。また、SCP-0616-PY-1が"ぷよ勝負"を行うことは全面的に禁止されました。
Footnotes
1.SCP-0906-PYの呼び名です。
2.SCP-0616-PY-1の友人の事だと思われています。