タイトル未定(作家と編集)★8/22追記 Pixivにて完成版を掲載しました!★
みなさんからのリアクション(絵文字)を消すのが忍びないので、
こちらのポイピク版はこのまま残させてもらいます〜
編集長に声をかけられたのは、あるうららかな春の昼下がりだった。
「善法寺、お前そろそろ担当つくか」
薄汚れた社内の廊下。切れかかった蛍光灯が、ぢりぢりと小さな音を立てている。企画書のコピーとゲラの束を抱え、会議室に走っていた伊作は、すれ違い様の唐突な申し出につんのめりそうになった。
「担当……ですか?」
「うん。文芸編集部に入ったからには、やっぱり作家の一人や二人担当してなんぼだろ。お前、今月で二年目に入ったよな?」
「はい」
「じゃ、そろそろいいだろ。いい加減雑用だけで給料もらうにも飽きた頃だろうし」
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