「ただいまー」
朝から近所に住む実家の母に呼ばれて出かけたマルコがシェアハウスへと帰ってくる。TVゲームで暇を持て余していたジャンが待ってましたとばかりに小走りに玄関へと向かう背中をライナーとベルトルトがキッチンとリビングから見送るとすぐに、ジャンの何とも言えない声がして二人は急ぎ足で玄関へと向かう。
「ぅ、あぁ…?!なん、だそれ、」
「ジャン、どうした…!」
「………あ、かちゃん…?」
三人の目の前にはスリングで静かに寝息を立てる赤ん坊と妙にそれが様になっているマルコが苦笑いを浮かべながら頬を掻く、酷く困惑した表情なのはジャンとベルトルトだ。
「実は、親戚の子なんだけどさ…母さんが預かってたらしいんだけどぎっくり腰になっちゃって、明日まで預かることになっちゃってさ…いい、かな…?」
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