呼吸瞬き擦過傷 はらからに告ぐ
日輪を下す眼(まなこ)がここにあり全ての息が今から絶える
秋風が揺らす前髪その下に最果てのような夜が広がる
まつろわぬ狼の種の末ならば待つな駆けろよ遠吠えを聞け
火は光錆びた世界を踏みつけて笑い遊べよ光の中で
玉の緒よ絶えなば絶えね絶えたとて消えぬ怒りが稲妻になる
天国の在り処はとうに知っている閉じゆく門のつんざく音も
繰り返す痛みが骨に刻まれて息をするたび軋んで疼く
お優しいあなたがくれたパンは黴び、売り払えずにずっと手元に
撃鉄に触れて飛び出す弾丸の軌道に落ちる鮮明な影
てか逆に地獄でチルるオレたちにどうすりゃ勝てるつもりだったの?
この声が届いているか骨肉も燃やす怒りを覚えているか
荒れ果てた未踏の野に立ち踏みつける俺らの靴が轍(わだち)を作る
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