パジャマ姿の訪問者夜も更ける頃。
霊とか相談所の所長 霊幻新隆は来たる年度末に向けて事務処理を必死に進めていた。
時計をみると針は23時を過ぎていた。
霊幻は集中して作業していたことで凝り固まった身体を解すために伸びをした……
結構な時間が経ってしまったな……とふと窓を見ると、大きな影があった。
「うわ! モ……モブ!」
そこには白と青のストライプのパジャマ姿の弟子が窓の外で浮いていた。超能力で家から飛んできたんだろう。霊幻は急いで駆け寄り、窓を開けた。
「お前、なんで来たの?」
「なんとなく」
弟子のこの回答では、こんな夜にここへ来た理由は分からなかった。窓から入り込む夜の空気は少しひんやりしていた。
「……そうか。モブ寒くないか? そんな薄着でこんな所まで飛んで来ちゃったのか? 風邪ひくぞ。こっち来い」
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