🍧🥄「ガイア、かき氷食べに行こ」
「おかしいな俺は自室にいるはずなんだが?」
時刻は七時三十分。休日の朝にしてはまだ早い時間。重みを感じてガイアが目を覚ますと、何故か隣の家に住む蛍が馬乗りになっている。よく見ると窓が全開になっていて、そこから入ってきたのは想像に容易い。
「暑いからって網戸にしておくのは危ないと思うよ」
「そこから侵入してきたやつの言葉とは思えないな」
蛍はガイアが目を覚ましたのを確認するとゆっくりとガイアの上から退く。
「ね、かき氷」
「こんな時間から店がやってるわけないだろ、もう少し寝かせてくれ」
「整理券取りに行かないとダメなの」
「空は?」
彼女の双子の兄である空は、ややシスコン気味である。蛍が整理券が欲しいと()言えば喜んで並ぶだろうに。
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