12月7日のアナタへ 最初の12月7日は2006年のことだ。
五条さんはまだ呪術高専の二年生だったけれど、既に呪術師として幾つもの重大な任務に就いていて、その日も誕生日だというのにずいぶん遠くの案件を入れられていた。ぶうぶう文句を言いながら出かけていって、仕方ないから帰ってきたら皆でお祝いでもしてやろうか、と夏油さんや家入さんと話していたのを覚えている。
五条さんは皆が寝静まった深夜に帰ってきて、偶然私と顔を合わせた。
雨が降っていた。
私は一人でコンビニに行ってきたところで、学生共有の冷蔵庫に買ってきたアイスを山ほど突っ込んでいた。五条さんは食堂にふらりと現れて、少し機嫌が悪そうにしていたけれど、私を視界にいれるとすうっと目元を緩ませた。
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