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君のことが好きだ
君が僕を呼ぶ声が好きだ
君が僕に触れる手が好きだ
君が僕を見つめる瞳が好きだ
あげればキリがないほど、君といると好きという気持ちが次々と溢れていく。
毎日更新されるこの想いに、終わりはあるのだろうか。
少し遠くから君を見ていると、僕に気付いた君の顔が綻ぶ。
あぁ、好きだな、とまた好きが重なっていく。
君に近付いて君の前に立つ。それだけのことなのに嬉しそうに無邪気に笑うから、つられて僕も笑う。
君の横に並んで歩き出す。誰も見ていないのをいいことに、そっと君の小指に触れる。
「松田、僕のことを好きになってくれてありがとう」
横目で君を見ると、突然の僕の言葉に驚いたのか、大きな瞳を更に大きくしていた。あまり見ない表情にぷっと吹き出してしまう。新しく発見した君のそんな顔も好きだ。
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