平常業務の第4機捜分駐所。
「お疲れさまです」「おつかれさーまですっ」
パトロールを終え、疲れ切った顔と声で消え入りそうな志摩と、いつも以上に機嫌が良く騒がしい伊吹の両極端が分駐所に戻ってきた。
「おう、お疲れ…ってなんだぁお前ら。今日は特にでかい初動もなかったはずだろ」
陣馬が二人の様子を見て訝しげな顔をする。書類整理をしていた九重も後ろで頷いており、めぼしい事件はなかったことがうかがえる。疲れ切った顔の志摩は、そのまま自分のロッカーに向かい、手荷物を詰めながら陣馬の問いに応えた。
「いつもの5倍うるさかったんですよこいつが。ただそれだけです。」
志摩がため息を吐きながら目線を向けると、伊吹は備え付けのソファに勢いよく座って足をブンブンと振ってニコニコというかニヤニヤといったような表情を浮かべていた。志摩の言葉に伊吹が「だって待ちきれないじゃん?」なんて返している。
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