いいよ② しばらく悠仁に会っていない。というか、高専に行っていない。低級呪霊のくせに、地方にまで僕を寄越す呪術界は本当に使えない。
おかげで悠仁との横浜デートは実現していないし、ドライブデートも出来ていない。せめて、ドライブくらいは連れて行きたいな。
「悠仁に会いたい…」
2週間の出張を終えて、やっと東京の自宅へ戻ってきた。明日は土曜日だし、学生たちも休み。時刻は20時。スマホを取り出し、悠仁に掛けた。
コール音の後すぐに、元気な声が迎えてくれる。
『五条先生、お疲れサマンサー!』
「悠仁もお疲れサマンサ〜」
『あれ?先生、本当にお疲れ?』
「2週間も悠仁に会えてなかったから、さすがにね〜」
『本当?なら、今から会う?』
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