会長さんがタカヒトにトマトを食べさせる話「ねえ、この再生数まずいんじゃない?」
彼女は彼の動画の近日、再生数が伸び悩んでいる事を指摘する。
あの事件から方向性を変えたタカヒトの動画は登録者は減っていったものの炎上という形でそこそこの再生数を叩き出してはいた。だが元の視聴者は離れており、面白半分で見ていたアンチは飽きてしまっていた。
「でも俺は会長さんが……とおるが居れば良くて……」
「そんなこと言ってられないでしょ。バイトもしてないし大学にもほとんど行ってないのにこれからどうやって生活していくの?」
「う……」
彼は目を背け、言葉を詰まらせる。
確かに彼女の言う通りだった。
今の彼では到底やっていけるような状況ではない。
かといって今更別の方向性に変えたところで挽回は出来ないであろう。
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