病は素直にする秘薬久しく彼の姿を見なかった。
いつもならこの時間には彼が姿を見せに来るのに来ない。
別に寂しさなんて感じていたりは…してない、と思う。
だがほんの少し心配になって彼のスマホに連絡を入れてから彼の家に行くことにした。
インターホンを鳴らしてみるも応答がなく、懐から合鍵を取り出して中へ入った。
「やほー。生きてる?」
言い終えた後に我ながら可愛くない言い方をしてしまったと思い、「来たよー。」と言い直した。
それに対する返事はなく部屋は静まり返っていたのでひとまずリビングへ足を向ける。
辺りを見渡して彼の姿が無いことを確認し、もしかしたら寝てるかもしれないと思い寝室へ入った。
すると、彼は辛そうな顔をしてベッドに横たわっていたのだ。
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