みつくり「ápbIldυŋ アプビルドゥング」あとがき未満既にどこかで触れた気がしますが、この話は16年くらい前に読んだ長野まゆみさんの『デカルコマニア』の世界観を、完全な雰囲気だけで、具体的な話や文脈を記憶しているのではなく、当時の印象をぼんやりと思い起こしながらつらつら書いた話です。リスペクトと言うのにもおこがましい、拙い仕上がりです。
作中の鋼でできた機械式の獣や虫は自分で考えたものですが、群生で動くワイヤー・テトラポッダは、テオ・ヤンセンのストランドビーストの模写です。かつて一度、科学未来館で実際に駆動する模型を見ましたが、あれはすごいですね。アートなのにコンピュータで生物を生製するところから始まるんです。不可能の具現化にいい意味でぞっとしました。
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