聖夜の星に願い事◆1◆ side:Lucifer
毎日のように部屋に彼女を招いては俺の愛情を身体に教え込む。このルーティンはなかなかに効果があったようで、近頃では彼女のほうからこちらに出向いてくれることも多くなった。
今日も一通り愛し終え、彼女の体温を確かめるように背中から抱きしめながら夢の狭間を揺蕩っていると、何が気になるのか俺の指を弄び始めた彼女。何をしているんだと聞くのも野暮な気がして、少し思案し、それから指を絡めて遊ぶ小さな手を握り返せば、彼女はくすくすと笑った。
「なんだ突然」
「ううん、別に。ちょっとタイミングを伺ってただけ」
「タイミング?」
「そ。あのねルシファー、何かほしいものとかある?」
あまりそういった質問は受けないので反応が遅れたためか、そんなに驚かなくても、とまた笑い声。それから続いて『もうすぐクリスマスでしょ?』と何のこともないネタバレがあった。
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