バッ○スで酔ったほくとくんの話「……なんだこれは」
まだまだ寒気が肌を刺すように冷たいある日の放課後のこと。机の上に積まれたチョコ菓子の山を前に、北斗は思わず眉を顰めた。
「ほら、ショコラフェスでお菓子作ることになったでしょ? そのお菓子の参考にならないか〜ってあんずと俺でいろいろ買ってきたんだ☆」
「え、な、あんずちゃんと?! ずるいよ明星くん?!」
「バレンタインに作る菓子は鳴上に教えてもらうことになったはずだぞ。おまえは菓子が食べたかっただけだろう、明星」
机の上を改めて眺めてみる。板チョコ、チョコチップクッキー、クレープ生地にチョコをかけたようなもの、ピーナッツチョコ、チョコマシュマロ……色とりどりのパッケージを眺めているだけで胸焼けがしそうだった。
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