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    翠@sui_htn

    CoCネタバレありイラストやスクショ
    BotWリンゼルの原作世界観無視パロとかR18とか

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    翠@sui_htn

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    ぷらいべったーに上げている近衛騎士リンク×平民ゼルダの初夜翌日(内容は全年齢です)、こちらにも上げておきます

    ##平民ゼルダパロ

    幸せな夢を見ていた気がする。
     ふわふわと漂うような感覚が少しずつ薄れ、ゼルダは目を覚ました。不思議に残る幸福の余韻。どんな夢を見ていたのかはまるで思い出せないけれど、何かとびきり幸せで快い夢だった気がする。
     ぼんやりした頭でそんなことを思いつつ、ゆっくりと目を開けると目の前は小麦色に染まっていた。驚いて見ると、すぐ隣に男が寝ていた。小麦色だと思ったものは、カーテンから差し込む朝日にきらめいた彼の髪だった。
     一瞬混乱したが、ゼルダはすぐに思い出す。昨夜自分は、この男と一夜をすごしたのだ。
     男の名はリンクといい、この国の王族を護る近衛騎士だった。彼は特に剣の才能に秀で、史上最年少で近衛騎士に抜擢された天才だった。彼はどういうわけか城下の薬屋に勤めるゼルダに一目惚れし、交際を申し込んでくるようになった。不器用な彼が必死に伝えてくる好意はお世辞にもスマートとは言えなかったが、誠実で、いつだって真剣だった。そんな彼にいつしかゼルダの心は溶け、いまやすっかり奪われてしまっている。そんな中でついに昨夜、ゼルダは彼と身も心も結ばれたのだった。
     夢だと思っていた幸福感が急に現実味を帯びた。未だ眠っている彼の顔を見つめながら、ゼルダは昨夜のことを思い出す。彼は特別優しくて、そして緊張していた。自分がゼルダの初めての男になるのだと知るとその優しさは輪をかけて強くなり、丁寧に丁寧にゼルダを愛した。甘い蜜に全身を沈められたかのような一夜は過ぎ去り、今この寝室は朝日に照らし出されてひたすら清廉としていた。
     彼の寝顔をぼんやりと眺める。端正な顔立ちをしていることは知っていたが、こうして見ると意外と睫毛が長い。この顔でハイラル一の剣士とも言われる実力の持ち主なのだから、女神は不公平だと少し妬ましくなる。
     そんなことを思いながら見つめていると、ふと彼の睫毛が震え、その下から現れた空色の瞳がゼルダを捉えた。
    「あ……」
     目が合ってしまったことにどきりとして俯くと、上から動揺したような彼の声が聞こえた。
    「ゼルダさん? あ、あの……ああ……」
     何かを言いかけてすぐに納得したのか、彼はひとつため息をつくと、俯いたままのゼルダの髪にそっと触れた。
    「……おはようございます」
    「……」
     ゼルダは答えようと口を開いたものの、上手く言葉は出てこなかった。目覚めた彼にどんな顔をして挨拶を返せばいいかわからなかったのだ。ところが彼はゼルダの返事を待たず、すぐに起き上がりベッドから降りてしまった。
     彼が服を着る衣擦れの音を聞きながら、ゼルダは戸惑っていた。恥ずかしくて顔を見れなかったのは事実だが、今朝のこの幸福感をまだリンクと共有していたかった。なのに彼はベッドにゼルダを残し、あっさりと向こうへ行ってしまった。
     いまだ彼の温もりが残る布団の中で、ゼルダは寂しさと不安に襲われた。確かに男性と女性では事後の温度差があると聞いてはいたが、こんなにも顕著だとは思わなかった。一夜をすごし、ますます彼のことを好きになったのはゼルダだけなのだろうか。彼の方は実は昨夜でゼルダに幻滅したか、それとも飽きてしまったのだろうか。そうだとしたら立ち直れない……。
     そう思い布団に潜ったゼルダの耳に、リンクが戻ってくる足音が聞こえた。
    「ゼルダさん」
     優しい声で呼ばれ、そして布団の上から彼の手が添えられるのがわかった。どうやら嫌われたわけではないらしいとわかり、ゼルダはそろりと目から上だけを布団から出して彼を見た。
    「お話があります。そのままでもいいので聞いてもらえますか?」
     彼は優しい目をしていたが、その顔はどこか緊張していた。今緊張することなどあるのだろうかと不思議に思いながら、ゼルダは半身を起こしベッドの上に座った。服も何も身につけていなかったので、掛布だけは肩からかけたまま体を隠すように巻き付ける。対してリンクの方は既にシャツとズボンに着替えていて、なんだか無性に恥ずかしくなった。
    「あの、今じゃないとダメですか? 私……」
    「勝手なのはわかってます。でも、今言わせてください」
     着替えたい、と言う前にそう言われ、仕方なくそのまま居住まいを正す。彼がゼルダの話を遮るのは非常に珍しい。そこまで言うならと聞く姿勢をとったゼルダに、彼は少し目を閉じると、意を決した様子でベッド脇にひざまづいた。
    「騎士さん……?」
    「ゼルダさん、左手をお借りできますか」
     言われるがまま左手を出すと、彼はその手を恭しくとり、掌へそっと口付けをした。
     彼は本職の近衛騎士だ。まるで騎士が姫君にするかのようにその所作は完璧で、カーテンから細く差し込む光に照らされていっそ神聖な光景にすら見えた。
     ゼルダの心臓は早鐘のように打ち、恥ずかしさですぐにでも手を引っ込めたい気持ちでいっぱいになった。けれども掴んでいる彼の右手がそれを許さず、それどころか左手までも添えてゼルダの手を引き止めた。彼の真剣な目を見た瞬間、ゼルダは次に何を言われるのか直感的に理解した。
    「あ、あの、騎士さん……」
     もう逃げられないとわかっていながら淡い抵抗を試みるゼルダの手を、リンクはがっちりと掴んで放さない。そうして彼は真っ直ぐにゼルダを見つめたまま口を開いた。
    「ゼルダさん、これからもずっと貴女を護らせてくれませんか」
     掴まれているゼルダの指に、なにか硬いものが触れた。それがなにか考える前に、彼の力が緩むのを感じて慌てて手を引き戻す。そうして戻ってきた左手の薬指には、美しい彫刻の施された指輪が嵌められていた。
    「……っ」
     息を飲んだゼルダの反応をどう捉えたのか、リンクは少し焦ったように言葉を続けた。
    「返事はすぐじゃなくていいんです、でももし少しでも考えてくれるなら、それは返さないで欲しいです……」
     ゼルダはしばらく指輪を見つめて惚けていたが、やがてその手を胸元で握りしめ、掛布をより一層キツく体に引き寄せた。
    「騎士さん、私まだ服も着てないんですよ? それなのに、こんな……」
    「あ、それは……その、すみません、俺、」
     先程までの真剣な様子はどこへやら、青ざめて慌てる彼の様子にゼルダは思わず吹き出した。
    「ふふ、まだ何も言ってませんよ。ただ、ちょっと恥ずかしかっただけです」
     あからさまに不安そうな顔でこちらを見つめるリンクに、ゼルダは微笑んだ。無表情だと思っていた彼の表情が読み取れるようになったのはいつからだったか。
    「私はきっと、今朝の城下町で一番幸せな人間かもしれません……ありがとうございます。大切にしますね」
    「……っ! ゼルダさん!」
     ゼルダの言葉に、彼は喜びが抑えきれないといった様子でゼルダを抱き締めた。ゼルダが彼の腕を叩いて苦しいと訴えると少し力は弱まったが、それでもまだ放そうとはしなかった。
    「夢みたいです……」
     耳元で彼がそう呟くのを聞きながら、ゼルダはそっと彼の背に腕を回して抱き締めかえした。昨夜のとろけるような触れ合いとはまた違う、酷く安心できる抱擁だった。
     夢のようで夢ではないぬくもりに、二人は長いことそうしていた。
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    recommended works

    翠@sui_htn

    MEMO魔女?のゼルダ様がリンクを使い魔として召喚するパロの妄想ツイートまとめ1(今回は表垢モーメントの内容)・最近よくゼルダちゃんがリンクと契約して彼を使い魔として召喚する魔女かなにかパロ?を考えるんだけど楽しい。
    周りの魔法使い的な人達から「あの使い魔は君レベルの魔女が契約できるような存在じゃない、彼をどこで見つけた?」って言われてコンプレックス抱えていくゼルダ(やってる事は同じ…)

    ・でも当の使い魔リンクはゼルダの資質を見抜いてて、貴女について行きますって言う。
    ……つまりね、ゼルダが魔法陣展開して光り輝く円の中心にマスソが天から落ちてきて突き刺さってカッとホワイトアウトしたかと思ったら次の瞬間にはそこに跪いたリンクが現れている、っていう召喚が見たいんですわ

    ・話の流れざっくり初めからまとめると術者の家系に生まれたゼルダが適正年齢になって使い魔を持つ歳になったので召喚の儀を行なったところよびだされたのは余程の実力者でないと契約できないと言われるクラスの精霊であるリンクだった……という話
    一方でゼルダは未だに基礎的な術もおぼつかずリンクを連れていることでより周りから「身の丈に合わない使い魔を連れている」とか「主人は逆なのでは」とか言われる羽目になる……ここまでが冒頭で、その後喧嘩してし 1581

    翠@sui_htn

    DONEぷらいべったーに上げている近衛騎士リンク×平民ゼルダの初夜翌日(内容は全年齢です)、こちらにも上げておきます幸せな夢を見ていた気がする。
     ふわふわと漂うような感覚が少しずつ薄れ、ゼルダは目を覚ました。不思議に残る幸福の余韻。どんな夢を見ていたのかはまるで思い出せないけれど、何かとびきり幸せで快い夢だった気がする。
     ぼんやりした頭でそんなことを思いつつ、ゆっくりと目を開けると目の前は小麦色に染まっていた。驚いて見ると、すぐ隣に男が寝ていた。小麦色だと思ったものは、カーテンから差し込む朝日にきらめいた彼の髪だった。
     一瞬混乱したが、ゼルダはすぐに思い出す。昨夜自分は、この男と一夜をすごしたのだ。
     男の名はリンクといい、この国の王族を護る近衛騎士だった。彼は特に剣の才能に秀で、史上最年少で近衛騎士に抜擢された天才だった。彼はどういうわけか城下の薬屋に勤めるゼルダに一目惚れし、交際を申し込んでくるようになった。不器用な彼が必死に伝えてくる好意はお世辞にもスマートとは言えなかったが、誠実で、いつだって真剣だった。そんな彼にいつしかゼルダの心は溶け、いまやすっかり奪われてしまっている。そんな中でついに昨夜、ゼルダは彼と身も心も結ばれたのだった。
     夢だと思っていた幸福感が急に現実味を帯びた。未だ 2932

    翠@sui_htn

    MEMOリンゼルハリポタパロ(ホグワーツに通うふたり)
    ツイートまとめ
    ・リンゼルハリポタパロ、ゼルダちゃんはレイブンクロ-に行っちゃいそうだし彼女は魔法薬学とかその他理論ものは得意だけど魔法の力は強くなくて自分はスクイブだって言って悩んでそう
    ・リンクはグリフィンド-ルだけどなるべくゼルダちゃんと一緒に過ごそうとする(レイブンクロ-と同じ授業の時は近くに座ろうとしたり)し、昼休みとか長い休みは大抵彼女を探しに行っちゃうからあんまり談話室にいなさそう…ホグズミードとかも一緒に行こうとする
    ・リンクの得意科目とゼルダの得意科目真逆っぽいのでリンリン魔法薬学や魔法史のレポートゼルダちゃんに見てもらってるのでは???
    逆に呪文学や変身術が苦手なゼルダちゃんにリンクが教えてあげてそう(ただし教え方が天才のそれなので抽象的すぎてよくわからない)
    ・いかんせん寮がちがうので四六時中一緒に居られないわけだけど、空き時間見つけてはレイブンクロ-の方にすっ飛んでくリンクと実は彼が来るのを待っててくれてるゼルダちゃん(やっぱりレイブンクローなリーバルに君も物好きだねって言われる)
    ・リンクは当然のようにクィディッチ選手になりそうだし、ゼルダちゃんもいつも応援してく 2777