ヤキモチ休日色仕掛け「、、、ん?」
それに気がついたのは偶然だった。
天気の良い日に特に出かけるでもなくソファに転がり、午後のゆるやかな時間を満喫していた。
昼飯は済んだし、掃除も午前中に終わった。洗濯物も暖かな日差しのもとヒラヒラと舞っていて、夕方には乾くだろう。
トーマと二人で住むようになってから、家事を二人でこなすので平日も休日ものんびりできる時間が増えた。好きな人の顔が毎日見れるという利点はもちろんのこと、仕事が立て込んだときに風呂とご飯と笑顔の三点セットで出迎えてくれる有り難さは、涙が出るほどだ。
世話焼きな彼は、俺を甘やかすのが好きだ。大好きと言ってもいい。少し疲れた時などに頼ろうとすると、任せてくれと気合を入れて食事の支度から風呂後の髪の乾燥、寝かしつけまでやろうとする。
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