お酒ご褒美桜恋人がぐっすりと寝ている。
そんなことを嬉しく思うのは、相手が君だからだ。
氷国スネージナヤの武人
暗部ファデュイの執行官
第十一位公子
優れた戦士であるタルタリヤは、警戒心がとても高い。整った容姿や人懐こい性格、よく回る口で人との距離をすぐ詰められる彼だが、プライベートな部分を知る人は実は少ない。
恋人であるオレですら、完全にオフになった彼の姿を見たのは、付き合い始めてだいぶ時間がたってからだった。
例えがアレだが、自分が世話をしている野良犬や野良猫に似ている。
普段の餌やりではお腹まで見せて甘えてくる関係になれたのに、体の不調があるときは姿すら見せない。こちらのことを自分を害する者では無いとわかっているのに、一定のラインを越えて踏み込ませてくれないのだ。
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