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    せがわしょうこ

    らくがき放ります! 今は桃英にはまっています!
    過去書いた短文や未完の文もなんでもおいています!
    あんす以外:指揮敬ほか敬絡みwhrらくがき、その他漫画アニメ映画等の感想らくがき、オリジナル

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    せがわしょうこ

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    花泥棒で気がおかしくなって書き散らした文です。夢オチです。

    ##桃英

    おやすみ天使 うとうと、自宅の自分のベッドの上で横になっていた。手を伸ばすと、隣に美しいひとが同じように横たわっている。やわらかい金髪がふわふわの枕の上に広がって、とてもきれいだ。海のようにきれいな青い目で、ボクをまっすぐ見ていた。
    「え、英智さま!? なんで……?」
    「なんでって、僕たちは結婚したばかりなんだから、同じベッドで寝るのは当然だろう?」
    「え……ええーっ!?」
     初耳である。ボクは寝ている間にこのひとと結婚していたのだろうか? そんなわけ、ないよね?

     そっとボクの髪を撫でながら、少し目を細めてあなたは呟く。
    「一緒にいられる時間が増えて嬉しいよ、桃李」
    「ボクも……嬉しい!」
     このひとと一緒にいられる時間が増えること、それは、純粋に嬉しい。この美しいひとの姿を、いつも追っていられるから。大好きなこの人に、頭を撫でてもらえる。
     でも結婚?

    「せっかく、夜に二人でいるのだから……」
     えっ?
     一体、何を言うつもりだろう。どきん、胸が高鳴る。頬が熱くなって……。

    「大富豪でもしようか」
    「え、ええーっ!?」
     盛大にずっこけてしまう。
     いや、大富豪って……。学校のみんなと旅行に行く前じゃないんだから……。まず二人でやるものじゃなくない……!? などいろいろな言葉が頭の中をぐるぐる回るが、言葉を紡ぐより先に目の前の人が口を開いた。

    「いや、二人じゃ面白くないよね……。桃李は何がしたい?」

     英智さまは少し楽しそうな、それでいてギラギラしてはいない、やわらかい表情だ。まるでちいさな子みたい。
     ……ああ、思い出した、結婚のこと。
     少し前に、ボクはこの人にそんなことを言われてびっくりしたんだった。このひととボクの妹とのお見合いのときに、「僕と桃李が結婚しても」だなんて。
     大好きな、このひとに……。
     冗談でも、結婚、なんて……。

     そうか、これは夢だ!
     ボクの想像できる範囲のことしか起こらないんだ、これからも。だから、大丈夫だ。

     何が大丈夫なんだろう? 
     ボクは一体、何を期待しているの?

    「英智さま、明日も早いよね。早く寝ちゃお! おやすみなさ〜い」
     寝ちゃうのが一番いいと思う。寝たら、きっと目が覚めると思うもん。
    「そうだね、眠ってしまおうか。これからも、しばらくはこういう生活が続くのだから」

     長い指がボクの髪をやさしく撫でる。
    「もっとこっちにおいで。抱っこしてあげよう」
     いつもと変わらないやさしい笑顔とやさしい言葉に、ボクはびっくりしてしまった。
    「ここでいま抱っこはだめじゃない!?」
    「どうして? 何がだめなのかな?」
    「だって、それって、もう……」

     そんなの、言えないよ。
     結婚していて、おんなじベッドで抱き合うなんて、そんなの……。小学生でもわかるよね?
     言ったら、かわいいボクじゃなくなっちゃうよ。

     頬が熱い。きっと真っ赤になっている。
     目をあげれば、いつもと同じ優しい微笑みが目の前にあった。少し細められた、きらきらと光る青い瞳は真夏の海面のよう。なんてきれいなんだろう。
     半月型に両端の持ち上がった唇が、天上の音楽のように美しい声で言葉を紡ぐ。やさしい声で、そっと……。

    「聞きたいな。言ってごらん」

     ああ、これは、単なる意地悪だ。だって、どんなことを言われるのか、答えはわかっているんでしょ。
     胸がどきんどきんと激しく高鳴る。身体中から、汗がいっぱい出ているのがわかる。
     
     ボク……。この人にこんなふうに扱われたかったのかな……。目を閉じて、息を吸い込む。



    「えっ、えっち、だから!」
    「坊っちゃま!」
     目を覚ますと、泣き黒子のある見慣れた顔が心配そうにボクを見下ろしていた。ここは、寮の自室のベッドの上だ。よかった、ボク、目が覚めたんだ。

    「弓弦……」
    「坊っちゃま……。ひどくうなされて……。どういった夢を見ていたのですか?」
    「……わ、忘れちゃった!」
     本当はうっすらと覚えている。大好きなひとの、状況を面白がっているときの、微笑んだ顔。
     けど、忘れちゃおう。そのほうがきっといいよね。だって、次にお会いしたときにどんな顔したらいいのか、わかんなくなっちゃうもん。


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