ふたなり尾のヴァシ尾@初めてのえっち「…いいのか?」
「はっ、今更…、どうせ逃げるんだろ」
「逃げなどしない」
ヴァシリはいかめしい顔のまま尾形の腰を撫で上げた。服の裾から入って来る手。慣れていない人の手の感触に思わず肩が小さく揺れた。
「怖いか」
「怖くなんかねぇって言ってる」
大きな手が探るようにゆっくりと白い肌を滑って行く。そのまま抱き上げるように尾形の身体をベッドに横たえると緊張に引き結んだ唇に自分のそれを重ねた。最初は啄むような軽い口付けを何度か繰り返し、それから深く唇を合わせて行く。
濃厚な口付け。絡み合う舌。熱い吐息を隙間から零して互いの口腔を貪る。ヴァシリは尾形を怯えさせないようにゆっくりと服を脱がせた。肌を撫でる冷えた空気。その温度差に尾形は小さく身じろぎをする。
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