終末まではまだ遠く《ご注意》
・半田が聖職者な設定です。
・色々捏造注意です。
※上記を許せる人向けです。
───────────────────────────
吸血鬼退治人であると同時に神父でもある半田の一日は、朝七時の週日ミサから始まる。
小さな教会では平日のミサに訪れる信徒はいない。神父の毎日の務めとして、祈りの言葉を唱え、曇り一つない銀の祭器にうやうやしく置かれた聖別したパンとキリストの血である赤いワインを口にする。そのようにして、淡々と朝の儀式を終えた。
途端に半田は退治人の顔になる。途中から現れ、会衆席の一番後ろに座っていた男の存在には気づいていた。一歩ずつ近づくたびに吸血鬼の持つ特有の香りが濃くなっていく。
「ロナルド、朝から吸血鬼が何の用だ」
2687