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    Hoopono41030595

    @Hoopono41030595

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    Hoopono41030595

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    とおさんからリクエストいただいたくわぶぜの「バグで声が出なくなってしまった豊前くん」です。
    サブタイトルは「桑名君の受難」。
    声を気にせずいっぱいやっていただきたいですね。

    【くわぶぜ】ウィスパーボイスを君に某月某日。
    豊前の声が出なくなった。
    正確には豊前の声がちょっとしか出なくなった。

    朝起きて豊前の声が出ていないことはよくある。まあそれは前日の夜に僕が鳴かせすぎてしまったことが往々に原因であり、それでもその現象は割とすぐに回復するから、あまり気にすることもなかったんだけれど……。

    その日のそれは、時間がたっても変化がなく、豊前の声は半径10㎝くらいまでの距離にしか届かなかった。

    「うーん、喉の異常もねぇし、風邪とかの症状もなし……、あと考えられんのは……大将の不調くらいじゃねーか?」
    いわゆる審神者の霊力の不安定からくるバグ。
    古参の男士たちの経験や、薬研による診断で豊前の声はそう結論付けられた。そうなればほおっておくしかない。しばらくしても戻らなかったら、政府による検査も入るだろうが今は経過観察。

    「まあ、声以外は普通だし、どーってことねぇよ。」
    蚊の鳴くようなウィスパーボイスで豊前はそういってにっこり笑った。

    その時から、僕は豊前の通訳変わりとなった。
    まあ基本的に同室だし、恋人だし、いつも一緒にいる僕が適任なのだろう。

    「ーーーーー。」
    「あ、そっちにある醤油とってください。」
    「ーーーーー。」
    「午後の、手合わせ、誰か豊前と変わってあげてくれない?この声じゃ連携技とか無理だってさ。」
    「ーーーーーー。」
    「え?よろず屋に行きたい?しょうがないなぁ。一緒に行ってあげるよ。」
    「ーーーー!ーーーー!!」
    「え?ちょっとくらい畑いってもいいでしょ。ていうか豊前も一緒に行けばいいよね。ヤダとか言わないで。」

    食事から内番、買い物まですべて僕がフォローする羽目になる。豊前も相手は僕だから遠慮する気なんかも全くなく、要求も多種多様だった。

    しかもだ!
    声が届かないものだから、がっつり顔を寄せてくる。
    あの、世界の彼氏、国宝級の美しいかんばせを、至近距離で見せられる僕の身にもなってほしい。
    恋人になってようやく慣れてきたとはいえ、いまだあの顔を至近距離で見せられるのは心臓に悪い。その上、まるで事後を彷彿とさせるようなセクシーなウィスパーボイスなのだ。

    僕は心臓のドキドキを押さえ、理性を総動員させることで何とか乗り切ろうと頑張った。
    いろんな神経を使いまくって夜にはなんだかへとへとになってしまった。

    夜になっても豊前の声は戻らない。
    今日は一日無理なんだろうなぁ。もしかすると明日も、このままなんだろうか……。

    ぐったりと疲れた僕を豊前が敷かれた布団の上でコロコロと転がりながら見つめている。

    そして不意に僕を手招きした。
    何……?まだ何か要求でもあるんだろうか。

    僕の耳元に顔が寄せられる。
    ふわりと、風呂上がりの石鹸の香りが漂い、僕の心臓はまたも大きく跳ねあがった。

    そして、その囁き声が僕の鼓膜をくすぐるのだ。

    「なあ、しようぜ。」

    まったく、この男は!僕の気も知らないで!!!
    わかった。今夜は声が出ないんだから、声を気にする必要もないもんね。
    いっぱいいっぱい鳴かせてあげる!
    覚悟しなよね!

    そんな気持ちをすべて乗っけて、僕はそのウィスパーボイスを吐き出す愛らしい唇に吸い付いた。
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    Hoopono41030595

    MOURNINGくわぶぜの日りたーんに合わせて書いていたのですが、「美しい悲劇」で全て吹き飛んだので、出しそびれた。
    キス魔の豊前くんと、キスするタイミングがわからない桑名くん。
    加減がわからず暴走する桑名くんが大好き。
    桑名江はキスがしたい【くわぶぜ】「おけーり、桑名。今日も畑楽しかったか?」
    ニコニコの笑顔で、豊前が両手を広げて胸に飛び込んでくる。
    僕はそれを、両手を広げて受け止める。
    「うん、いっぱい収穫したよぉ」
    僕が、豊前の身体を引き離すようにして声をかけると豊前は満面の笑顔で「そっか、よかったな」と言いながらその唇に優しくキスをした。


    これは大広間での出来事。


    夕食前のひととき、歓談するもの、テレビを見るものなどたくさんの刀剣男士たちが集う大広間での出来事だ。

    キスをする僕たちに、びっくりするもの。冷やかしの声を上げるもの。にこやかに微笑むものなどその反応はさまざまだが、豊前は、そんなことは全くお構いなしのようだった。

    まあ、僕も豊前のかいた胡坐の膝に、頭を乗せようとしているわけだし、僕たちが恋人同士だということを知らない男士はこの本丸にはいないわけだし、日常の後継だといわれればその通りなのだが……。
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    ouse_kaeden

    DOODLEラクガキ、になるんかな。これも
    診断メーカーで出た
    『おうせ本丸のくわぶぜのBL本のタイトルは「シーツの波間で待っている」で、帯のフレーズは【 身体だけでも愛して欲しかった 】です。』をちょっぴりと

    ぶぜの「存在感すごいのに、何だか希薄」という雰囲気やばい…
    目を覚ますと…背後から緩やかな寝息が聞こえて来た。
    「…………」
     そうだな。夜明けがくるにゃあまだ早い。
     ふわりとあくびをつきながら…俺はその場に起き上がる。
     腰に回っていた桑名の腕が、へたりと敷布の上に滑り落ちた。



     昨夜の事は全部覚えている。
     呑んで。酔って。

    「自分の事なのにさ、俺は自分が今…本当に在んのか。正直わかんねぇんだ」

     言葉が零れる。

    「確実なのは、俺という自覚を持つこの身体だけ。振るう本体だって…結局は主に与えられた仮初の器だから…」

     考える事すら億劫で…
     だけど気持ちかひどく逸る。

    「……布団敷いてくるから、少し休みなね?」

     ふわっと笑う桑名の声。
     いつものように優しくて……

    「大丈夫?立てるかい」
    「…………」
    「そんな風に見上げてくるだけじゃ、解んないよ」

     なぁ。この戦が終わって…
     俺たちが全て本霊のもとに帰るとして。
     だけど。
     もしも…俺の寄る辺が逸話だけであったのなら。

    「わり…確かに深酒しちまったみてぇだ」
    「うん」

     当たり前のように桑名が俺を抱き上げる。
     多分…立てないと判断してなのだろう。
     善意 1247

    Hoopono41030595

    DONE鶴田さん(@ayanenonoca)からのお題「くわぶぜ、お互いの弱いところ」をようやく書きました。遅くなってごめんなさい。

    バカなぶぜくんが性癖なので。このあと塩対応しながらくわわがめっちゃ甘やかしてくれると思います。
    「今日こそは教えてもらう!」
    「もう~、またなん?毎日しつこいなぁ。」

    部屋で横になりながら、本を読む桑名に豊前はドーンとその胸にダイブするように飛び込んだ。
    自然に桑名が受け止める。

    「そうだよ。教えてくれるまでは毎日聞く。」
    「だから、僕の弱点なんて、教えないってば。動物は弱点を知られたら死んじゃうんだよ。」
    「刀だからでーじょぶだよ。」
    そんなやり取りが続いていた。

    ◇◇◇

    桑名の弱点を知りたい。
    豊前がそんなことを言い始めたのはつい数日前のことだ。
    きっかけは何だったか覚えてはいない。
    なんだか、話の流れで「豊前には弱点が多いよねえ。」と桑名がつぶやいた。
    「俺に弱点が多い?」
    「そ、小さい虫は嫌いだし、ピーマンは食べられない。それに……。」
    桑名が豊前に背後からのしかかりおなかや脇をくすぐる。
    「やめろちゃ、こちょばい!」
    豊前は逃げようとするが、体に力が入らないのか上手く桑名の腕から逃れられない。
    「こしょぐられるのも弱いし……。」

    その言葉に豊前はむっと口を結んだ。
    「桑名には弱点はねーのかよ。」
    「どーかな、自分じゃよくわからないけど。」
    「よーっし、俺が弱点 1118

    Hoopono41030595

    TRAINING疲れたのでいちゃいちゃするくわぶぜが書きたかった。
    膝枕させたかった。
    ただそれだけ。
    確定申告って面倒だよね。
    桑名が、見慣れた、それでいていつでも見ていたいと思う、恋人の姿を見つけたのは、午後の畑作業もひと段落着く頃のことだった。
    豊前は、いつからいたのかわからないが、桑名の姿がよく見える木の下に腰をかけて、ひらひらとこちらに手を振っている。
    「豊前、どうしたの?いつからいたの?」
    「ん、ちょっと前。邪魔しちゃいけねーと思ったからさ。」

    ヘラりと笑う豊前の顔は、少しだけ疲労の色が濃い。

    桑名は横に座ると、当然というようにその膝にごろりと頭を預けながら口を開く。
    「どしたん?だいぶお疲れみたいだけど。」
    「お前はそれがわかってて、膝枕を要求するのか。」
    そう言いながらも、豊前は優しくねぎらうようにふわふわと桑名の髪を漉いた。
    「ま、確かに疲れてんな。精神的に参った……。」
    豊前のそのつぶやきに、桑名はピンときた。
    「そういえば、今日は一日書類作業だったね。松井がずっと怒ってたもの。」
    個人の戦績やら、給与計算やらの書類の提出。
    文字が苦手な豊前にとっては大変に苦痛な作業であったらしく、提出日を大幅にすぎて、松井を怒らせていた。
    「それで逃げ出してきたの?」
    「逃げ出したわけじゃねーよ。終わっ 1413