やきもち バタンっ!ガチャン!
俺が中に入るなり、わざと音のするように勢いよくドアを閉め鍵をかける……いや、そんな事しなくても眉間の皺といつもより釣り上がった目つきで十分わかる……だが何に怒ってるかはわからねェ。ずっと黙りこくって足早に歩くから、追いかけつつ家に帰ってきた。
「なぁ、なにに怒ってんだァ?」
「怒ってなどいない」
「じゃあもっと静かに閉めろや……」
「うるさいっ」
脱いだ靴を揃えながら、上目遣いで睨みつけてくる……可愛い顔して……しかしお怒りは頂点に達してる模様だ。プンプンと効果音がつきそうな歩き方で部屋に入っていく。
「いぐろくーん、ご機嫌直してー、何があったかしらねーけど」
「はぁ?とぼけるつもりか?さっきのはなんだ!さっきのは!」
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