本気⑦一年の任務が長引いている。
数年に廃墟になった長野の遊園地の任務。始めは、そこだけの任務だったらしい。
だが、近隣の廃病院やら廃校やら、次々に呪霊の出現が確認され、近くにいた一年とフリーの呪術師が任務を任されたらしい。
担任に俺が行くと言っても、出現する呪霊が低級で行く必要がないと言われたし、一年の成長のためにも行くなと言われた。
普段の遠征なら、一泊か二泊のはず。
それが、もう一週間も任務で帰ってこれていない。激務すぎるだろ。
一週間も悠仁を見ていないだけで、こんなにも毎日がつまらない。
「つまんねぇ…」
放課後、何もすることがなく、教室の机に頬をつけ、外を見ていた。
教室の窓にかかる木が、赤く色の付いた葉が一枚、また一枚と落ちていく様をひたすら見ている。
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