「辻ちゃんのえっち」
「なっ!…そん……こ……」
いい加減辞めたらいいと思うのに、どうにも辻ちゃんには意地悪をしてしまう。
年の瀬、任務もないので自宅でゴロゴロしていたら「大掃除の邪魔」と追い出されてしまった。
せっかくの休みだ、いいじゃないか、と思いつつも、ここは口答えすると何倍も返ってくるのは長年の流れでわかる。姉2人、末っ子長男とはそういうものだ。
メッセージアプリを起動して恋人に連絡してみる。元々夕方に落ち合って、深夜に初詣をしようと約束していた。
学校も結構ギリギリまでやっているし、冬休みも突入してなかったしで、クリスマスを楽しむだけの余裕はなく、というか、そもそものボーダーの仕事があった。そうだったわ。だから、それを穴埋めるために少しでも予定を調整してたんだった。
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