『Q.酢豚にパイナップル。アリ?ナシ?』「……なにコレ」
明日にオフを控えた夜、仕事終わりにアカネとクロノから揃って「この後うちに来てほしい」と声をかけられた。時間があるときに自ら赴くことはあっても家主である二人から直接来てほしいと頼まれるのはかなり稀なケースだ。現在取り掛かっている新曲のことか、はたまたバンドの方向性に関わることか……ともかく何か大事なことに違いない。ただならぬ気配を感じつつ、マシロとハイジは二つ返事で了承した……のが、今からおよそ三十分前の出来事である。
「なんなのコレ」
「パイナップル」
「それは見りゃわかるっつーの!」
家に上がってすぐに一階の最奥にある部屋に通された。確か普段はゲストルームとして使用されている場所だ。てっきり話し合いのためにリビングルームに直行するものと思っていたマシロとハイジは首を傾げたが、室内の異様な光景を目にしてすぐに納得した。
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