香水の話(続き)※
いや、別に俺ここにいる必要なくない?
と思いながらベッドに座っている。
白くて硬いシーツが剥き出しの膝裏を擦って、状況の面妖さを訴えてくる。
足白いな〜俺。
脹脛はともかく、太腿もまあ頼りないものだ。
素気ない色のLED電球が、なんのムードもなく俺の生足を照らす。
先輩が戻ってきたら着替えるわけだし、ビジホの寝巻きを着るのも癪なので、結局ワイシャツ一枚のままでいる。
脱いだ靴下をもう一度履くのも苦手なので、生足に靴下にスリッパだ。
一応、先輩が千葉さんを連れて出てってから部屋中を探したのだが、とりあえず部屋周りの廊下も見てみたのだが(誰にも会わなくてよかった)、もちろん、当然、どこにも俺の着替えはない。
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