先週のワンライの続きの話「どうしよう、僕の体がおかしいんだ」
ある晴れた朝のこと。
明日は早朝から用があると前日に言っておきながら、同居人のカーヴェは自室から一向に出てこなかった。
彼の様子を見に家主のアルハイゼンがドア越しにどうしたと尋ねてみれば、カーヴェからはこの返答である。
なにか変なものでも食べたか?と聞くもそれに対する返事は無い。ただ慌てふためき狼狽えている声がこちらにまで響いてくるだけだ。
「カーヴェ、いい加減にしろ。俺はもう出ていくが、いいか?」
お陰でアルハイゼンは遅刻決定だが、彼が職場に遅れてきたとしても怒れるような立場の人間は教令院にはいなかった。
せいぜい草神であるナヒーダから、今日はどうしたの?と聞かれる程度である。
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