プロローグルシファーには幼馴染がいた。その幼馴染の名はヴァシリアスといい、ギリシャ語で王という意味がある。ルシファーの幼馴染であるから当然天使なのだが、他の天使にはない重厚感がある。そのオーラに圧倒されて多くの天使は話しかけれない。だから初めて自身に話しかけてくれたルシファーのことは堕天後もとても大切にしている。
基本温厚で器が大きいヴァシリアスは意図せず、地獄の人口過密問題の解決にチャーリーより早く取り組んでいた。元は堕天使の増加を止めるための策だったのだ。
ヴァシリアスはルシファー堕天直後、堕天使が増えることにより問題が生じると思い、天国に馴染めない天使を自身の部下にし、管理しようという計画を考えた。そのためには天国から隔離された場所が必要だったのだが、いかんせんそのような場所はなかった。仕方なくヴァシリアスは親友のベリアルと共に天国の中心地より遠く離れたところに西洋風の城のようなものを建て、そこで部下の管理をすることを2人で協力してその計画を成功させようと約束した。
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