◆マルク
イタズラ好きの天才魔法使い。生まれながらにしての強者であり、捕食者的存在。面白いかどうかが基本的な行動指針。根本的に周囲のことを全部おもちゃだと思っている。カービィ、マホロア、そしてポップスターは特にお気に入りのおもちゃ。なので自分がカービィ、マホロア、ポップスターで遊ぶのは楽しくとも、自壊したり、第三者に壊されたり、侵略されたり、奪われたりするのはムカつく。そのため、かつてはギャラクティック・ノヴァを呼び出すためにカービィを利用したが、別件では逆にカービィの友達として協力するなど、傍から見たら矛楯した行動を取る。彼独自のロジックで動いているため他人が心の内を推測するのは難しいが、義理人情、友情、愛情は確かに持ち合わせている。
今回の漫画では以前からマホロアの知り合いだった設を採用。
【対マホロア】
イタズラの方向性が合うため気に入っている。そのため、よく共に行動したり、ローアに押しかけたりする。
また、努力家なのも評価している。そして、努力だけではなく元々多方面の分野の才能があったのだろうとも思っている。
表面上の愛想はいいが本当は他人に心を許していないマホロアと、どこまでも能天気でおひとよしなヒーロー「星のカービィ」を出会わせたら面白いことになりそうだなと思い、ハルカンドラにいた頃のマホロアにポップスターの存在を教えた。のちほどポップスターでカービィにバグらされたマホロアと再会し、大ウケしている。それはそれとしてマホロアに壊れてほしいわけではないので、自分が壊すならまだしも他人(クラウン)に壊されるのはマジでムカつく。ボクはお前のこと割りと買ってるんだから、ボクの知らないところで潰れるなよ。
筆者「あれ……? この解釈だとマルクがマホロアに向けてる感情って……、もしかして『弟分』では……?」
【対カービィ】
むかしのカービィは他者への執着が薄そうだったのに、他人に、しかもよりによって自分の知り合いかつ自分がポップスターのことを吹き込んだ「あの」マホロアに心かき乱されまくってるの草。そんなんなるんだお前(爆笑)。かさぶた引っぺがして傷口観察したいのサ!とはしゃいでいる。しかし、カービィの素朴なヒーロー性を買ってもいるので、いつまでもウジウジしてたらいずれキレる。
しゃんとしろよな、星のカービィ?
◆マホロア
カービィたちを騙して裏切った虚言の魔術師。相手のペースや場の空気を掴んで、自分が優位に立ちたいタイプ。しかし基本的に(実際の行動はともかく)常識を持っているタイプなので、自由奔放な奴らに振り回される側になりがち。
今回の漫画でまたマホロアが庇われる構図を描いてしまった筆者の脳内では、今日も二人の私が解釈と性癖の狭間で殴り合っている。
筆者1「マホロアはもっと強い!!助けられてばかりのキャラじゃない!!!」
筆者2「分かってるけど心〈ヘキ〉に従ったらこうなってしまった……」
【対マルク】
イタズラの方向性が合うので、時折共に行動する。また、魔法使いとしての実力も認めている。しかし、自身は学びと研鑽の末に魔術を修得したため、彼の天才性にやや嫉妬している。また、根本的に異なる思考回路をしているため、あまり油断はできないな、と感じてもいる。
【対カービィ】
カービィのおひとよしさや能天気さにペースを乱されがち。ムカつく。ニガテ。ニガテなのに一緒にいると心地いい。心地いいのに、胸がぎゅーっと苦しくなる。これが好きってことなのだろうか?分からない……。彼の在り方にどうしようもなく救われてしまっている。きっとボクは一生敵わない。
今まで誰に疎まれようが嫌われようが気にならなかったのに、カービィ達には嫌われたくない。他人に対して「嫌われたくない」と感じている自分をまだ受け入れられていない。もう独りにはなれないし、なりたくない。独りでハルカンドラにずっといても全然大丈夫だったのに。こんなボクに、性格が悪くて、誰も友達になんてなりたがらないようなボクに、友達も友情もよく分からないボクに「独りじゃない」を教えやがって……。
自分は嫌われても当然の存在だと思う。でもどうか嫌わないでほしい。ずっとトモダチでいてほしい。隅っこでいいから、キミの心に居させてほしい。あ〜〜でもやっぱり隅っこでいいから、なんて殊勝なこと思えない。キミの隣がいい。でもボクじゃふさわしくないし、カービィに求められるのはきっとボクじゃない。いろんな感情が混ざり合ってぐちゃぐちゃ。こんな感情を教えた責任取ってよ、いやキミに責任なんてない。ボクが勝手に空回りしているだけで……。
助けてほしくたって、助けてなんて言えない。騙して裏切った自分に助けてなんて言う資格はない。助けてって叫んで手を伸ばせば、おひとよしなキミはきっと嫌な顔ひとつせず掴んでくれるのにね。
◆カービィ
筆者の描・書くカービィ像は2つ。ひとつは「ごはんを食べればもうおともだちっ!みんなと分け隔てなく仲良し!自然体で希望のヒーロー!曇らない!強い!ハイパー光属性!」、もうひとつは「マホロアの光と闇が移ろう姿に心を焼き焦がされ、それまで抱いたことのなかった独占欲や嫉妬に翻弄されていて、精神的にやや不安定。真格の記憶がある」。
前者のカービィは「原作のカービィはこんな感じかなあ」という解釈、後者のカービィは「こうだったら萌えるなあ」という私の性癖の煮こごり。
前者のカービィは焼き餅焼かなさそうなので、今回の漫画は後者のカービィで描いた。
筆者1「カービィさんはハイパー光属性で最強だから曇ったりしない!!!!!」
筆者2「分かってるけど心〈ヘキ〉に従ったらこうなってしまった……」
筆者の脳内では、今日も二人の私が解釈と性癖の狭間で殴り合っている。
【対マホロア】
おいしいごはん、ゆっくりお昼寝、ポップスターや他の場所で出会った友達。それらに向ける「好き」と、マホロアへの「好き」は違う感じがする。心をぐちゃぐちゃに掻き回されて、胸がジクジクと痛む感覚がある。
嘘も裏切りも、きっとあの時の君には必要だったんだろう。だからぼくはマホロアの嘘や裏切りを怒ってはいない。でも、もうあんなことしないでほしい。危ないものに手を出さないでほしい。いなくならないでほしい。ぼくはもう、きみを喪いたくない。
ぼくの性格ではきっと、マホロアの気持ちを本質的には理解できない、分かってる。理解することだけが友達じゃない、わかってる。そもそも他人の心をまるごと理解するなんてできない、わかってる。けどぼくは、マホロアの気持ちを理解したい。近づきたい、寄り添いたい、きみの心に触れたい。でも、ぼくじゃきっとだめなんだ。だって、魂ごと消えかけてる時すら、きみは助けてとは言ってくれなかった。ぼくじゃだめなの?なんで?なんでなんでなんで?どうして助けを求めてくれないの?ぼくはきみが大切なのに。ともだちなのに。
あの事件は必要だったと認識しているけど、一方で「あの時のきみは、ぼくたちとの友情よりクラウンの方が大事だったんだ」とクラウンに嫉妬心を抱いている。その影響で、マホロアに対し独占欲を覚え始めている。
【対マルク】
……そうなんだ。マルクは昔からマホロアのこと知ってたんだ。マホロアには、マルクにしか見せない態度があるんだ。ぼくには見せてくれない表情があるんだ。ぼくじゃ分からなくても、マルクなら分かることがあるんだ。……そうなんだ……。