AI「朝ごはんできてますよ」「ありがとう。起きるから放してほしいな」
「嫌です。もう少しこのままでいてください」
「なんで?」
「総田さん可愛いので」
「は?」
「昨日の総田さん可愛かったんですよ。『好きだ』とか『愛してる』とか言ってくれるんですもん。僕もうどうしようかと思いましたよ」
「え…………」
「あ、照れてます?」
「うるさいなぁ」
「耳まで真っ赤ですよ」
「あめくんこそ赤いじゃん」
「これは総田さんのせいじゃないですか」
「なに?」
「いえ、何でもありませんよ」
「雨越が変なこと言うからでしょ」
「僕はいつも通りのことしか言ってませんよ」
「そういう問題じゃないって」
「じゃあどういう問題なんですか?」
「だからそれは」
「僕が好きなのは総田さんだけです」
「うん」
「僕には総田さんだけです」
「わかってるよ」
「他の人なんか目に入らないくらい好きなんですからね」
「はいはい」
「それなのに、あんなに可愛いところ見せつけておいて、まだ足りないっていうんですか?」
「あのねぇ」
「いい加減にしてくれないかなぁ」
「何のことだよ」
「だから僕のことをこんなにも夢中にさせておいて、それでもなお不安だって言うんですか? 一体何が不満だというんですか?」
「いや、不満なんて何も」
「じゃあどうしてそんなことを言うんですか?」
「別に、ただ」
「ただ?」
「雨越があんまり俺のこと好きじゃないのかなって思って」
「好きですけども!?」
「あ、そうなんだ、よかった」
「当たり前でしょう! 嫌いだったら付き合ってないですよ!」
「そう、だよね、ごめん、俺ちょっとナーバスになってたみたいで、心配性なのかもね、最近ずっと誰かに嫌われてるんじゃないかって考えててさ、それでちょっとおかしくなっただけだと思うから、もう大丈夫」
「本当にそうですか?」
「そうそう」
「そうですか。なら、よかったです」
「うん」
「でも、気をつけてくださいよ」
「何を?」
「これからは、何かあるたびに僕に相談してください。総田さんが僕以外の男に取られちゃうなんて耐えられないですから」
「わかったよ」