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    case669

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    攻ふぇ…ら…?って言うのかこれ…?いつものよくわからないレオジャミ

    ##レオジャミ

    のしり、と。
    気道を潰すような圧が胸部にかかり、うぅ、と呻きながら目を開ける。
    「あ、まだ寝てていいですよ」
    「寝れるかよ」
    寝起きの声は思ったより掠れていた。そもそも物理的に潰されかけているのだから掠れもする。
    目の前にはレオナの体育着のTシャツ一枚を纏ったジャミルが高い所から見下ろしていた。酸素供給を妨げる胸の重みもジャミルの尻の柔らかさだと思うと、怒りよりも今度は何をやらかしたいのかと楽しみな気分になるのだから絆されている。
    「先輩の寝顔、綺麗だったからよく見たくて」
    「俺はてっきり朝っぱらから舐めて欲しいのかと思ったぜ」
    べろりと舌を出してやれば、ぱちくりと三白眼気味の眼が瞬く。なるほどその手があったかとでも言わんばかりの顔。もしくは、数時間前に眠らせた性欲を思い出した顔。
    「舐めてくれるんですか?」
    「いつもやってやってるだろうが」
    「寝起きに、悪いかなと思って」
    「そう思うやつはそもそも寝てる人間の上に座ったりしねぇんだよ」
    それもそうか、と笑ったジャミルが壁の時計を確認しながら腰を浮かせて移動しようとするが、両腿を抱え込むようにして引き留める。
    「口と舌、貸してやるから自分で良いトコ当てろよ」
    「やったことないんですけど」
    「最初は皆初心者だろ」
    「それもそうですね」




    何か違う気がする。
    何が、とは言えないが、とにかく思っていたのと違う。
    レオナの前だと熟慮の精神が何処かへ隠居してしまい、考えるよりも先に行動する頭の悪い生き物になっている自覚はある。別にレオナに全幅の信頼を寄せているとか、レオナの為なら死ねるとかそういうわけでは無いのだが、大抵の事はレオナが許容し楽しんでくれるからどんどん物を考えないように洗脳されてしまった。
    体の内側の柔い場所へと潜り込んだレオナの指がぐりぐりと弱い場所を抉り、ベッドヘッドにしがみつきながら唇を噛み締めて身悶える。逃れようと前に逃げればレオナの口腔の奥深くまで突き入れ、ざらついた舌や口蓋にこすれてしまう自身が弾けそうになってしまうし、後ろに引こうとすれば埋められたレオナの骨太の指がジャミルの奥深くを抉る。
    レオナの、顔が見たかったのだ。
    最初は寝顔を、ただのんびりと真正面から眺めたいと思っただけだった。レオナからの提案を受けて、自分の物を舐めるレオナの顔を眺めるのも良いと思って誘いに乗った筈だった。
    だが実際にはベッドヘッドにしがみついて与えられる快感に震える事しか出来ない。舐めてもらうだけの話だった筈なのに何故指が三本も体内に入り込み、まるでレオナの物を受け入れる時のようにぐずぐずに溶かされているのかわからないし、そもそもレオナの顔を見ている余裕がない。
    たぶん、レオナは殆ど動いていない。動いていない癖に、指先も、舌も、ジャミルを追い詰めるように的確に弱い所ばかりを責め立てている。一度止まって落ち着きたいと思うのに、少し腰を前後に揺らすだけで欲しい快感が体いっぱいに広がる。
    「せ、せんぱいぃ……っ」
    泣き言のように呼んでみるも、ふがふごと不明瞭な声しか返ってこないばかりか、その空気の振動が気持ち良いのだから始末に負えない。ぎゅう、と震えた内腿にレオナの髪先が触れてくすぐったいのすら、ぞわぞわするような快感に変換されて体温が上がるばかりだ。
    思ってたのと違う。でも気持ち良いから、今更止められない。
    部の朝練をサボる事になる言い訳を考えながら、レオナにきっちりと責任取ってもらうべくジャミルはおねだりを言葉にした。
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    case669

    MEMOゆめものがたり
    アデレイ…というかオールキャラ
    人が神と決別し、シガイの脅威から逃れてはや幾年。
    インソムニアの六月には珍しい快晴。まるで祝福するかのような空に感謝すると共に、たった一人の妹の晴れの日なのだから当然だろうという思いがレイヴスの胸の中にあった。
    「おかしなところは無いでしょうか……」
    美しく繊細な純白のヴェールを被った妹が落ち着かぬ様子でレイヴスを見上げていた。玉座へと繋がる分厚い扉の向こうからはオルガンの音が響き、式の始まりを告げている。
    「心配するな。お前と血が繋がっていなければこのまま拐ってやりたいと思うくらいに美しい」
    「ふふ、そんなご冗談をおっしゃられるのも珍しいですね」
    ヴェールの向こうで愛らしい顔が綻んだ。妹が幼少の頃より想う相手と結ばれる事が喜ばしいのは事実だが、兄として、たった一人きりの家族として、手離したくないと思ってしまう気持ちも無い訳では無い。
    「……こうして手を引いてやれるのも最後だからな」
    活発な妹の手を引く事はそれほど無かったが、彼女の導となるべく常に前を向いて歩いてきた。だがそれも今日で終わりだ。
    穏やかな笑みを浮かべていた筈の妹の顔がくしゃりと歪み、そうして胸元へと飛び込んで来るのを両 1296