ばさばさと机の上に積まれた紙が地面に落ちる。
目に通したはずの書類とそうでない書類が混ざってしまい、シュウはため息を吐いた。手に持っていた書類を置くと、それらを拾い上げようと思うも腰が上がらない。
机の端に置いていたスマートフォンに目をやる。ギリギリ落ちていないそれをタップするも、通知は何も来ていない。それを確認するとまた一つため息を吐いた。
毎回裏切られるとわかっていても、期待して通知を確認してしまう自分に嫌気がさす。
シュウは今はこの学校の生徒会会長をしているが、前年は副会長をしていた。そしてその時の会長の男とこっそり付き合っていた。最初は彼からアプローチされて困惑していたが、ひと目に隠れて手を繋いだりキスをしてはドキドキして、彼のことを心の底から好きになっていった。
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