岸辺露伴は───── 圧迫祭り。
それは、愛しい相手のすべてを受け入れ喜びを感じるらしい、ある漫画家とその妻が行った行為。
露伴はそのような行為があることを初めて知ったとき『とんでもない変態夫婦がいるもんだ。』
そう思っていた。
以前までは──
仕事部屋には収まりきれなかった資料をしまっておく為の資料部屋。本だけではなく、自分で撮った写真やスケッチも飾ってあったり、昆虫も、いる。資料部屋ですら溢れてしまいそうな資料の数々だが、どこにどんな資料があるのかは持ち主だからこそよく分かっている。そして、今、露伴が欲しい資料は一番上の棚。
「いちいち台を持ってくるのは面倒だ、今度はしごを買おう。スライド出来るものがいい」
そう言いながら部屋の隅にある台を取りに行こうとしたのだが。
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