Kiss or kill「いやあわたしも歳かな…」
サタンは目の前の男から発せられた言葉に、耳を疑った。だってそんな訳がないのだ…。同性で、ましてや娘の旦那の親と同じ、あの戦闘民族サイヤ人から、自分に向かって「キスしろ」と言われたのだから。 まだまだ吸える余力のある葉巻を灰皿に押し付ける、もう一度聞き返す勇気がなかった。するとその男が不機嫌そうに尻尾を振るう。まるで威嚇、鞭のようにしなった尻尾がぶつかりガシャン!パリン!!途端に辺り一面が砕けたスタンドライトの破片が散らかった。…マズい…!早急に返事をせねば!サタンは王者の風格を醸し出すチェアから飛び降り、男…ブロリーに近付く。
「違う。無視した訳じゃないさ…私も歳だからな、そういう浮ついた話題に理解が追いつかなかっただけなんだ」
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