オマケ。その後の二人。「けーだっしゅー、ねぇ、お茶しよー?」
クーラが間延びした口調でそんなことを言いながら顔を出したのは、ウィップが休暇を終えて去っていった、その日の午後のことだった。手にしたトレイからは、馴染みのない、紅茶の香りが漂っている。
彼女はK'の返事を待つことなく彼の個室に入ってくると、矢張り無許可で彼が座るベッドの上に自分も腰を下ろした。そうするのが当然、という所作だ。
ちなみに普段はソファを定位置に決め込んでいるK'が珍しく個室に引っ込んでいたのは、少し前までマキシマとクーラが残り物のケーキで楽しいティーパーティーと洒落こんでいたためであった。近くに居ると確実にクーラの「一緒に食べよう」攻撃に晒されると彼は学習していたのである。
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