傷まで愛して・2 正式に審神者としての就任が認められた翌朝、食材保管庫と冷蔵庫には様々な食材が届いていた。
初期の本丸の運営に困らないよう、何をすればいいのかは教えられている。ある程度刀剣男士が増えてくれば仕事の割り振りをすることになるけれど、最初は自ら働かなくてはならない。
審神者が刀剣男士と共に戦うようになった初期の頃の本丸は電力がなかったらしいから、冷蔵庫もIHも空調も入って随分と環境が改善されたのだとは聞いていた。
朝の身支度を済ませて、ふたり分の朝食を準備する。
一部の例外はあれど、刀剣男士は和食を好むものが多いらしいので、ご飯と味噌汁、焼き魚と卵焼き、青菜のおひたしというメニューにした。
誰かに食べさせるために作るのは初めてだから、どきどきする。口に合えば良いのだけど。
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