モザイクの魔術師5中編5☆☆☆☆☆
「…上手だな」
「ありがとうございます」
メジロさんは海猫先生にうやうやしく頭を下げた。
消防署の魔術師用の部屋。
メジロさんが働けるかを帰り際の海猫先生にもみてもらったが、実技研修だけでなく署への職員登録、顔見せ、諸々の申請などもしてくれて、先生は帰りがすっかり遅くなってしまっていた。
メジロさんも、多少方向音痴があることはあるが、ナビで上手いこと乗り切っていた。しかも、魔法が上手い。ものすごく上手い。ちくしょう。
「僕は全然働けますので、なんでしたら次のヒメジさんと交代してもいいですよ」
「…ヒメジがああでなければ、もう少しの間は組んで仕事してほしいが…まぁ…今日はまだいい。次はわしの当番の時についてくれ。
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