加藤 怪鬼
DONE【キュウジン小説】…言わずもがなホワイトデーのお話。
バレンタインに既に九尾先輩へ義理チョコをあげた、後のジンペイ視点。
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ホワイトデー 甘いお返しを 『今日は何の日か、覚えているかい』
九尾先輩にそう話を切り出されて、はや3分。
全く思い出せない。
「なん…でしたっけ?3月といえばえーと、あ!ひな祭り!」
『それは女の子のお祭りだろう?その先にあるのは?』
「えーー…わかんねー」
なんか忘れてるような気もしたけど、やっぱり思い出せない。なんかあったっけ?
『そうか、この袋見てもまだ分からないかな』
そう言って取り出した紙袋は、とても白くて、光沢感のある綺麗な飾り気のないものだった。でもそれだけでは、何なのか分かるわけが無い。ヒントのつもり?
「わかんねー!え、それ何入ってんの、教えて!」
『せっかちだなあ君は。はい。』
袋を俺の前に突き出すと、先輩は俺の顔をまじまじと反応を見るかのように見つめてくる。
852九尾先輩にそう話を切り出されて、はや3分。
全く思い出せない。
「なん…でしたっけ?3月といえばえーと、あ!ひな祭り!」
『それは女の子のお祭りだろう?その先にあるのは?』
「えーー…わかんねー」
なんか忘れてるような気もしたけど、やっぱり思い出せない。なんかあったっけ?
『そうか、この袋見てもまだ分からないかな』
そう言って取り出した紙袋は、とても白くて、光沢感のある綺麗な飾り気のないものだった。でもそれだけでは、何なのか分かるわけが無い。ヒントのつもり?
「わかんねー!え、それ何入ってんの、教えて!」
『せっかちだなあ君は。はい。』
袋を俺の前に突き出すと、先輩は俺の顔をまじまじと反応を見るかのように見つめてくる。
加藤 怪鬼
DONE「僕達は、そういう関係だったかもしれないね」九尾先輩とジンペイの 図書室での短編おはなし。
九尾先輩視点。
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しろい狐とあかい猫今日は何となく、図書室に足を向けた。
今日の放課後は部活がないから、ただ寮に帰るのではつまらない。何か本を借りてじっくり読もうと…色んなジャンルの棚を目移りさせる。
ふと、普段は見ないはずの棚一覧に、”狐と猫”という、グリム童話が見えた。僕はなぜか、その本に目を惹かれた。
内容は言わずもがな、最終的には1つだけ逃げ道を知っていた猫は助かり…沢山逃げ道を知っていたはずの狐が猟犬に襲われてしまうというものだ。
猫…僕は猫は少し、苦手な気がする。
「九尾先輩?」
『…!君か。急に話しかけないでよ』
この子は寺刃ジンペイ。僕と反りが合わない人間のひとりだ。先輩である僕に遠慮なくつっかかってくるし、僕の最愛なるえんら先生にもちょっかいを入れる。
1017今日の放課後は部活がないから、ただ寮に帰るのではつまらない。何か本を借りてじっくり読もうと…色んなジャンルの棚を目移りさせる。
ふと、普段は見ないはずの棚一覧に、”狐と猫”という、グリム童話が見えた。僕はなぜか、その本に目を惹かれた。
内容は言わずもがな、最終的には1つだけ逃げ道を知っていた猫は助かり…沢山逃げ道を知っていたはずの狐が猟犬に襲われてしまうというものだ。
猫…僕は猫は少し、苦手な気がする。
「九尾先輩?」
『…!君か。急に話しかけないでよ』
この子は寺刃ジンペイ。僕と反りが合わない人間のひとりだ。先輩である僕に遠慮なくつっかかってくるし、僕の最愛なるえんら先生にもちょっかいを入れる。