ウラベネムコ
DONE月を喰む番外編連作2~3の間のチサトとディアスの閑話、エンド後一緒に行動してるふたり。
CP要素は(当社比)薄めです。
未知の季節が運ぶ風「これもピンボケ、こっちもダメ」
いくつかの写真をテーブルへ広げ、チサトは落胆した声をあげた。
彼女が撮影を試みたのは例の隕石――場所が悪かったのか、撮影の準備をする暇がなかったからか、機材の問題なのか、本人の技術が足りないのか、あるいはその全てが原因なのか。どれもこれもぼんやりとした暗闇が残るだけで、肝心の流れ星は撮れていない。
「カメラがあるのはありがたいけど、やっぱり勝手が違うわね」
エクスペルへ降り立って数ヶ月。彼女は逞しく、忙しなく新生活を謳歌している。
リンガでは学者や技術者とコネを作り、ラクールでは出版業界とコネを作り、ギルドにも顔を出した。その傍らには常にディアスの姿があった。
青い長髪の大男と赤いショートヘアの女性という対照的な出で立ちは、本人たちにその気がなくともよく目立つ。
926いくつかの写真をテーブルへ広げ、チサトは落胆した声をあげた。
彼女が撮影を試みたのは例の隕石――場所が悪かったのか、撮影の準備をする暇がなかったからか、機材の問題なのか、本人の技術が足りないのか、あるいはその全てが原因なのか。どれもこれもぼんやりとした暗闇が残るだけで、肝心の流れ星は撮れていない。
「カメラがあるのはありがたいけど、やっぱり勝手が違うわね」
エクスペルへ降り立って数ヶ月。彼女は逞しく、忙しなく新生活を謳歌している。
リンガでは学者や技術者とコネを作り、ラクールでは出版業界とコネを作り、ギルドにも顔を出した。その傍らには常にディアスの姿があった。
青い長髪の大男と赤いショートヘアの女性という対照的な出で立ちは、本人たちにその気がなくともよく目立つ。