shika_sd1114
PROGRESS11/23発行予定の新刊『あんたに呪いをかけてやる』のサンプル兼進捗報告です。己の尻叩き用に書き上げた進捗をちょくちょく上げていきます。
更生前の文章なので、誤字脱字諸々あると思いますがお見逃しください……
タイトルが不穏だけど、中身はそんなことないと思います…!
R-18箇所もあります。頑張って仕上げたいです…
あんたに呪いをかけてやる「センパイ」
そう言った流川の顔は、ほわりとあたたかい、そしてその瞳の奥に確かな熱を持っていた――
***
卒業式の日は、雨だった。
花冷えのする体育館で行われた卒業式は、じわじわと三井の足元の体温を奪っていく。なんでこんな時期にやるのかね……と心の内で悪態をついた。
父母会から贈られたコサージュは誇らしく三井の胸元を飾っていたが、本人はそれどころではない寒さに早く式が終わることを願うのに精一杯だった。
――それから、流川。
先ほど廊下ですれ違った流川は三井を呼び止めると、なかなかその先を切り出そうとしなかった。思い立ったら即行動…とまではいかないが、こうと決めたらこう、というヤツなのでモジモジしているのは珍しい。
10828そう言った流川の顔は、ほわりとあたたかい、そしてその瞳の奥に確かな熱を持っていた――
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卒業式の日は、雨だった。
花冷えのする体育館で行われた卒業式は、じわじわと三井の足元の体温を奪っていく。なんでこんな時期にやるのかね……と心の内で悪態をついた。
父母会から贈られたコサージュは誇らしく三井の胸元を飾っていたが、本人はそれどころではない寒さに早く式が終わることを願うのに精一杯だった。
――それから、流川。
先ほど廊下ですれ違った流川は三井を呼び止めると、なかなかその先を切り出そうとしなかった。思い立ったら即行動…とまではいかないが、こうと決めたらこう、というヤツなのでモジモジしているのは珍しい。