じろ~
DOODLE「きらきらひかる」の後の話です。フィン君に惹かれたモブが圧倒的マシュフィン(まだ付き合ってない)に敗北するSS第二弾です。いろいろと捏造しているので、ご注意ください。
王子様には彼がいたその笑顔を見た時、運命だと思いました。
学校のロビーの端っこで、私は手持無沙汰に掲示板やら装飾やらを眺めていました。お友達が教室に忘れ物をしたと言うので、一人で待っていたのです。
眺めるのにも飽きて足をぶらぶら、何とはなしに靴先を見ていたら、足元にハラリと何かが落ちました。それは近くのテーブルに置かれていたこの学校のパンフレットのようでした。
学外に配っているこの広告を、そういえばちゃんと見たことがありませんでした。そう思い何気なく中を開いてみると、一番に「彼」が目に飛び込んできたのです。
彼は大きなまろい瞳にきらきらと光を湛えて、手前に見切れている黒髪の人物に笑いかけていました。黒に金が混じった特徴的な髪が風に靡き、その柔らかくも相手を虜にするような魅力を持つ笑みをさらに色鮮やかに彩っています。散らばるそばかすが幼さを加え、少年と青年の間にいる彼の線の細さを強調しておりました。
3736学校のロビーの端っこで、私は手持無沙汰に掲示板やら装飾やらを眺めていました。お友達が教室に忘れ物をしたと言うので、一人で待っていたのです。
眺めるのにも飽きて足をぶらぶら、何とはなしに靴先を見ていたら、足元にハラリと何かが落ちました。それは近くのテーブルに置かれていたこの学校のパンフレットのようでした。
学外に配っているこの広告を、そういえばちゃんと見たことがありませんでした。そう思い何気なく中を開いてみると、一番に「彼」が目に飛び込んできたのです。
彼は大きなまろい瞳にきらきらと光を湛えて、手前に見切れている黒髪の人物に笑いかけていました。黒に金が混じった特徴的な髪が風に靡き、その柔らかくも相手を虜にするような魅力を持つ笑みをさらに色鮮やかに彩っています。散らばるそばかすが幼さを加え、少年と青年の間にいる彼の線の細さを強調しておりました。
じろ~
DOODLE圧倒的マシュフィンに勝手に敗北するモブくんのSSです。モブ→フィンで、少し性格悪め&思い込みが激しいモブが独白するだけのお話なので苦手な方はご注意ください。
カプはマシュフィンのみでモブくんは単なる片思い(?)です。
彼についての述懐 俺にとってフィン・エイムズという男は、端的に言えば「どうしようもない奴」だった。
課題も試験も評価はドベの方で、箒の扱いも人並み程度。固有魔法も戦闘に向いたものではないのか、使っている場面を見たことが無い。
友達もいないらしく、アイツの周りはいつもぽっかりと穴が開いているみたいだった。教室の端でうつむきがちにペンを走らせているその姿に、俺は絶対ああはなりたくないと思っていたものだ。
転機を迎えたのは、俺たちがまだ中等部だった頃。入学してもう一年にもなっていただろうか。
座学が終わり、友人と教室を出ていこうとした時、俺は一人の生徒とぶつかって抱えていた教科書を全て落としてしまった。
「ちゃんと前見とけよ、愚図!」
2257課題も試験も評価はドベの方で、箒の扱いも人並み程度。固有魔法も戦闘に向いたものではないのか、使っている場面を見たことが無い。
友達もいないらしく、アイツの周りはいつもぽっかりと穴が開いているみたいだった。教室の端でうつむきがちにペンを走らせているその姿に、俺は絶対ああはなりたくないと思っていたものだ。
転機を迎えたのは、俺たちがまだ中等部だった頃。入学してもう一年にもなっていただろうか。
座学が終わり、友人と教室を出ていこうとした時、俺は一人の生徒とぶつかって抱えていた教科書を全て落としてしまった。
「ちゃんと前見とけよ、愚図!」
yuyushinkaz
DONEモブ目線はなたい。JKの時ほどテンション上げて書けなかったのでポイに載せます。はなたいだけどたいじゅくんはほぼ出てきません。
ボックス席 ベビーカーを畳み、一瞬でも目を離せばどこかへ行ってしまいそうな息子を抱えて電車に乗った。平日の午前中は思ったより人出があった。
ボックス席に空きを見つけ、畳んだベビーカーを押し込んで座った。息子の靴を脱がせ、窓側の座席に座らせる。ふう、と息を吐いて電車に興奮する我が子に目をやった。ドアが閉まり、出発する。
「しゅっぱちゅー!」
大声を上げた息子の口を塞ぎ、シーッと指を口元にやった。
「しーっ?」
そのシーッもボリュームがでかいんですけどね。にこにこ嬉しそうな息子に笑ってしまう。久しぶりに乗った電車は、息子には記憶に残る初めての電車になるのだろう。
次の駅で数人が乗車した。ドサッと目の前に座ったのは派手な服装の男の子だった。大学生かな? と思い、息子の方に気を戻す。いかにも雰囲気が良い男ぽくて、私はそれ以上見るのをやめようと思った。赤い。それになんかチャラい。
2894ボックス席に空きを見つけ、畳んだベビーカーを押し込んで座った。息子の靴を脱がせ、窓側の座席に座らせる。ふう、と息を吐いて電車に興奮する我が子に目をやった。ドアが閉まり、出発する。
「しゅっぱちゅー!」
大声を上げた息子の口を塞ぎ、シーッと指を口元にやった。
「しーっ?」
そのシーッもボリュームがでかいんですけどね。にこにこ嬉しそうな息子に笑ってしまう。久しぶりに乗った電車は、息子には記憶に残る初めての電車になるのだろう。
次の駅で数人が乗車した。ドサッと目の前に座ったのは派手な服装の男の子だった。大学生かな? と思い、息子の方に気を戻す。いかにも雰囲気が良い男ぽくて、私はそれ以上見るのをやめようと思った。赤い。それになんかチャラい。